一昨日のまぼろし
よい人とわるい人の見分け方
ぱっくりと空いたその水面にぼくの呼吸を沈めてみた
ぼくは文字がきらい
わたしはその世界がきらい
君の表情とは裏腹に、その口からは危ない言葉ばかりが飛び出してくる
虚ろに呑み込まれそうになる
地面にもう死んでしまった種を植えてみた
「もう一度咲くかなぁ」
結果くらい、知っていたけど
ゆるやかに突き落としそうでそれでいて
その可愛らしさはひどくアンバランスで
飴をころがすように、弄ぶ
しらを切りとおすには、演技力が足りない
きみを見ていたい
香水なんてつけちゃって
ぼくを見て泣くなんて、変な子だね
なにも見たくないし、聞きたくない。けれどすべてを知っていたい
いつか君もぼくを忘れるのかな
野菜とか、お肉とか。味気のないものばかり
さよならを言う君はちいさくて
魔法使いの気紛れ
しゃきん、と別れを切り落とす
大好きだからお願い
まるでユウレイのように消えそうで
いつも君はそうなんだ
引き止めたい
引き止められたい
こんな複雑な想いは金魚にでもあげる