月刊東京電脳通信
荒神十五は普段と同じようにスマートフォンで遊んでいた。
インターネットが微妙に調子が悪いので、最近課金は自重しているが、入れているゲームの2割位は重課金であった。
どこから金が出てくるのか全くもって意味がわからないが、本人に言わせてみれば稼ぎ方さえわかれば簡単らしい。
最近はただクリックするだけのゲームをひたすらやり続けている。
「あっ、体力切れた」
すかさず課金アイテムの方をクリックしかけるが、インターネットの調子が悪かったことを思いだし、手を止めた。
一回舌打ちし、今度は鞄から携帯ゲーム機を取り出す。
ピコーンと情けない起動音を立て、電源が付く。
ぼんやりやるのにまあまあうってつけのただ言われた通りに敵を倒していくタイプのゲームである。
十五は特にこういった作業的なゲームが好きだった。
「あーそうだ」
がさがさと鞄から更にファイルを取り出す。
中にはよくわからない法則に従って書かれた日記のような文が綴られている。
先日誘拐されたらしい荒神雷蔵の残した暗号文である。
「マオユミねーさんが心配してたしゲームの合間位に解こっと」
言葉の割りに適当に、十五は暗号解読を片手間に始めた。
半ば暇潰し程度であり、雷蔵を助けようという意思はあまり見られない。
なんとも酷い話だが、最近家族になったばかりの十五にとってはその程度のことだった。

つづく
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