「えと、私まで来てよかったの?」
「いいんです。名前さんは相変わらずですねえ」
「や、でも私見てもわからないし……はじっこに座っておくね」
「名前さんの席はここですよ?」
「ここって……そこ、竜持くんの膝の上だけど」
「正確に言うと足の間です。名前さんは僕より背が低いですから、邪魔にはなりませんよ」
「いや、なるよ!さすがに邪魔になるって!」
「そりゃ、名前さんのほうが僕より座高は高そうですけど」
「高くないですー!」
「じゃあほら、座って確かめてください」

「……とか言ってまた私を操ったのね」
「勝手に名前さんが誘導されて座っただけでしょう」
「もういいでしょう?私、床に座るね」
「駄目です、もうビデオを観ますから。大人しく僕に捕まえられていてください」
「手を離してほしいんだけど」
「駄目です。そうだ、期末テストはどうでした?僕、まだ点数と順位聞いてませんけど」
「うっ……そ、それは……」
「答えられないならこのままですよ。コーチ、早くしてください」
「あ、ああ」
「あれ、名前ちゃんと竜持くんって付き合ってないの?」
「はい、まだです」
「杏子さん!竜持くんまで何言ってるの!虎太、凰壮、助けて!」
「俺、姉ちゃんが本当の姉ちゃんになるの楽しみにしてる」
「諦めなって。竜持は粘着質なんだ」


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