ただ、子供だったとしか言いようがなかった。
幸せってなんだろうと探って探ってやっと見つけたのに。

やっぱり幸せってなんだろう


こつこつと静かな廊下に足音が響く。
反芻する音がまた不気味だがそれも気にせず、ただまっすぐ歩く。

卒業を2週間後に控えた帝国学園の3年生は卒業式の練習と受験勉強に忙しくしている。
勉強と練習、この無限ループのようなものに嫌気がさしていたが、サッカーをする暇もなくただストレスになるだけだった。

愛媛の真帝国学園がなくなってから、不動明王は帝国学園へと転入した。
総帥の死後、どこか機械のような、操り人形の様だった生徒たちはどこぞのGKみたいに毎日を笑って過ごしている。
不動はそれが嫌ではなかった。
ただ1つ、不動に「幸せ」や「愛しい」という感情を教えてくれた彼はこの学園にはもういない。
同じイナズマジャパンだった佐久間も真帝国いた頃と同じようにあまり笑顔を見せなかった。
彼はそんなにもみんなの心を温かく、幸せにしてくれるという力があるのか。
彼がいないだけでこんなにも心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになるのか。と静かに感じた。


彼の居る学校より早く卒業式を迎えた帝国イレブンはサプライズとして彼の学校の卒業式に出向いた。
最後まであのGKはいつも通りで、青髪のポニーテールの(美)少年はGKに世話をやいている。(といってもまんざらでもなさそうだが)
彼を探すと、10番のエースストライカーと幸せそうに笑い合っていた。
きっと昔の自分ならムっとしたはずだが、不思議と心がぽかぽかした。

そうだ、自分は彼の「笑顔」が好きなんだと気付いた。

ぽかぽかした気持ちで彼を見ていると、帝国学園のGKに優しく肩をたたかれた。

「不動、」

彼は不動の名前を呼ぶだけで笑ったまま続きを言わない。
その笑顔をみると元帝国イレブンのキャプテンとは違う感情が湧き上がった。
最近彼がいるだけで胸が締め付けられる。

「もしかしたら、鬼道くんに対する『好き』と源田に対する『好き』は違うのかもなァ」

そう呟いてははっと笑うと彼は先ほど浮かべた笑顔より更に穏やかな笑顔で「そうか」と笑った。


:もしかしたら、これは。:

(恋、してんだろうな)


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何気に初の源不。源(→)←不ですけどね
明王は有人くんに対しては憧れの好き(like)で、
源田に対しては恋愛感情の好き(love)

佐久間はただ有人くんがいないからしょぼくれてただけ

佐「鬼道厨なう!!!!!」(`・ω・´)ドヤッ

雷門メンバー解説
(あのGK:守・青髪ポニテ:風丸・10番のエースストライカー:園児)


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