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2012.02.07.Tuesday
寝間着として使用しているらしい薄いシャツを纏った身体は、いつも以上に頼りなく感じられた。
きっとそれは、少年から放たれる険しいオーラがまろみを帯びているせいもあるのだろう。いまだ上半身だけを起こしたままにベッドの上でぼんやりしているその様子を見て、フリオニールは微笑ましく思う。その起こした上半身もふらふらと揺れていて、このままでは再びベッドに埋もれるのも時間の問題だ。
「スコール」
少年の名を呼べば、ビクリと身体を跳ねさせた後に揺れはおさまる。
「そろそろ起きろ。朝メシ食いっぱぐれるぞ」
ダイニングからは既に良い香りが漂っている。急がなければ、自重しない育ち盛りや食いしん坊数名が食べ尽くしてしまうだろう。
しかし、返答は不確かな唸り声のみで、まだ少年が眠りの世界に片足を突っ込んでいることが窺い知れた。
「スコール。起きるんだ」
言葉こそ命令形であるが、口調は甘く優しいものだ。フリオニールが目の前の少年に対して辛くあたることなどできるはずがない。
それに、彼がこんな姿を見せるのは自分だけだと理解していた。探索で野宿になったときなどは、シャキッと起きることができるのに不思議なものだと思わなくもないが、心を許されている証だとするならばそんなこともどうでもよくなる。
コンコン、と控え目なノックの音が響いた。
「おはよう。フリオニール、スコール。朝ごはん、できてるよ」
ティナだった。
「ああ、おはようティナ。今行く」
順番に部屋をまわっているのだろう。フリオニールの返事を確認すると、ティナはセシルとクラウドの部屋に声をかけに扉の前から立ち去ったようだ。
無理矢理起こして寝ぼけまなこの無防備な状態を皆に晒すのもイヤだが、あらかた食い尽くされた朝食しかありつけないのもいただけない。
さてどうしようかと、ベッドの上の寝てるのか起きてるのかすらもわからない少年をフリオニールは見遣った。
9、10は自重しない育ち盛り。5は食いしん坊。3は自重する育ち盛り。
012いれると、ユウナは食べたいけど気にしてる(ライトニングさんに比べるとむちっとしてるイメージがあるので)ヴァンも自重しない系。ジェクトは食いしん坊……てか大食漢。
あとの人は普通……かなあ。
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