2月10日――…

その日も間近に迫ったミニライブの練習で、私たちはスタジオに集合していた

……でも、一人を除いて……



『そんな事しても、櫂なら気がつくと思うけど…』

「確かにな…アイツ、意外と鼻が利くっつうか、なんつうか…」



櫂以外のメンバーが集まっての密談…



「賑やかなの好きだからな…」

『でも、あんまり賑やかにしちゃうと…後で寂しくならないかな？』

「何で寂しくなるの？」

『楽しかった事の後、一人になるとその反動で…』

「ふ〜ん。そんなもん？」

「だったら、美花が一緒にいればいい…。櫂と二人で誕生日を祝うだろ？」

『…うん…』



明日の櫂のバースデーサプライズの相談


由貴ちゃんがいなくなって…

初めての櫂の誕生日…


私が言い出す前に三人が提案してくれた


皆でお祝いしよう…
由貴ちゃんの分もって…


素敵な仲間の提案に私の胸も熱くなった


確かに付き合いだして最初の櫂のバースデーだから二人で過ごしたかったのも事実


でも…皆の櫂を思う気持ちに、私の思いなんてどうでもいいと感じた



ﾄﾛｲﾒﾗｲって…

ホントにステキだ

私の誇り――



「嬉しくて泣いたりして…」

『えー？…想像つかない…』

「でも、喜んでくれるといいな？」

「ねぇ…堅司に声かけた？」

『…』

「…」

「…」



明日の櫂の喜ぶ顔を想像して…

佐藤さんの悲しむ顔を想像して…

皆で笑顔になる



由貴ちゃん、貴女もそこで笑ってる？

櫂のとびきりの笑顔を見てね？







2月11日――…

HAPPY BIRTHDAY 櫂
















-end- 続きません!!!
Special Thanks ナツ

2010.02.10

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