不可視のものを可視化しようとした。レントゲンに写る骨とか内臓とかを満足のいくまで眺めたあと、マドンナはこちらを振り返って、にっこりと、笑った。「これは私じゃないわ」「君だよ」「嘘」きっぱりとした声だった。そして思った。たとえそれが君の一部だとしても、見えないものなんて君は認めないんだね。それは正しいことかもしれないね。
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