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FF6:女主/エドガー


 珍しく転た寝していたエドガーの髪に触っても起きなかったから彼の美しい金髪をツインテールにしてみた。
 そして目が覚めて自分の有り様に気づかないまま食堂に行ったエドガーは大慌てで私のところに戻ってきたのです。
「勘弁してくれ……」
「えーなんで? 気に入らないの?」
「セッツァーはともかく、マッシュにまで笑われてしまったじゃないか」
「ああ、やっぱマッシュに笑われると堪えるんだ」
「そりゃあね。兄の威厳がなくなってしまうだろう?」
「そんなの元からないでしょ」
「……」
 分かりやすく落ち込む姿がなんだか意外と可愛くて、でもまだツインテールなものだから笑ってしまう。
「まあまあ、意外と似合ってるよ! エドガー様は顔がいいからふざけた格好をしても素敵ですね」
「それは自分でもそう思う」
 そこ真顔で返すかな。こんなに憎めないナルシストも珍しい。
「白々しいお世辞にも全力で乗っかってく姿勢、嫌いじゃないよ」
「そうか。できれば“嫌いじゃない”より“好き”の方が嬉しいんだが」
「しれっと自分の欲求に素直なところ、好きだよ」
 こっちも負けじと真顔で返すと、呆気にとられていたエドガーは少し赤くなった顔を私から背けて呟いた。
「君は素直すぎてナンパ師泣かせだな」
 照れてもツインテールのままだからやっぱり笑える。
 ほどいちゃえばいいのに、私に悪いと思って髪を触らずに耐えてるんだよね。
 そういう無駄なところで真面目な性格も好きだけど、今それを言ったら笑える空気に流されちゃいそうだから後にしておこう。


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