小ネタ | ナノ




06/19 05:01

時を告げる鐘の音。
それは音楽で統べられたこの王国で最も神聖な音色であった。
国民たちはその音を、時を止めたかのようにしばし聞き入り、皆弾かれたように城門前に集った。


歌う者。
踊る者。
料理に腕を振るう者。
絵や文をしたためる者。


手段は違えど、想いは皆同じであった。
そして口々に叫ぶのだ。


「HAPPY BIRTHDAY!我等が国王陛下!」





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