元旦 「明けましておめでとう」 「おめでとう御座います、お父さん」 「……正月なのに、なんかすごく寂しいんだけど」 「仕方ありませんよ。弟たちはみんな光の粒になって消えてまだ戻ってきてませんから」 「なにそれ僕知らない」 「お父さん、回想以外で出番ありませんでしたものね。今年はあると良いですね」 「まったくだよ。いい加減元の体に戻るフラグとか立っても良いと思わないかい?」 「どうでしょうか。尺の長さ的に」 「……君は現実的なことを言うね」 「あ、お餅食べますか?」 「貰うよ」 「初詣には行かれます?」 「もちろん。僕の息子たちが早く戻ってきてくれるように祈らなくちゃ」 「そうですね(ご自分のことは後回しなんですね)」 |