欲望の成れ果て








何度目かのソレは視界が白く霞み、ちかちかとして、腰から脳に駆け上がるのは戦慄に似た快感。「…あ…、まっ…いや、だ…かくっ」何度も絶頂を迎え、それでもまだ行為を止めようとしない俺に飛段の掠れた声が届く。俺の独占欲や支配欲の塊は白い液体になって飛段の身体に注がれる。もうただの水のようになってしまっているが。俺が飛段の中にぶちまけた白濁の欲望は内から飛段を汚していく。飛段を俺が汚しているという感覚が俺を支配し突き動かす。「か、くず…っ…も、むり…だ…っ」悪いが俺も無理だ。何度も意識を手放しそうになる飛段を接吻で現実に繋ぎとめる。その接吻も息が上がってまともに出来ないが。結合部からは卑猥な音が絶えない。飛段の孤独や不安、悦び、俺の焦燥、自尊心、憎しみ、だとか様々なものが混ざり融け合っている。俺達も溶け合って一つになれればいい、と思うほど俺はエゴじゃない。「…かく、ずゥ…はぁ…っ…」快楽に溺れた俺はひたすらに快楽の先を目指して腰を振る。











「…、飛段……っ」












そこにあるのが、たとえ、絶望だとしても。














欲望の成れ果て




fin.















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