サイが任務で負傷して帰ってきたと連絡があったのは、つい30分くらい前のこと。


私はその連絡を聞いた直後、全力疾走で病院へと向かった。





意地っ張り







病院に着くと、一目散に病室に向かう。

途中誰かにぶつかりそうになったり、看護婦さんが後ろで怒鳴ってる声が聞こえたけど、今はそれに構ってる暇はない。




病室の前に行き、ドアを勢い良く開けた。


「サイ!!」

「…なまえ?」


肩で息をしながら彼の名前を叫ぶと、驚いた様子でこちらを見てきた。


「どうしました?病院では騒いじゃいけないって、誰かに教われなかったんですか?」

「う、うるさいな!大体、走ってないし!早歩きで来たもん」

「そうですか」


そして、サイはどうぞと言って病室に入れてくれた。




「で、どうなの?怪我は」

「見ての通りです」


サイの体にはいたる所に包帯やガーゼで治療してあった。


「凄い包帯だね…」

「ちょっと大げさに巻いてあるだけです」

「ミイラ男みたい」

「なまえは何もしなくても怪物みたいな顔ですね」

「うるさい」


こいつは怪我をしても憎まれ口しかたたけないのか…。

私は、一瞬サイの頭をグーで殴ろうと構えたけど、仮にも怪我人なのを思い出して腕を引っ込めた。


まぁ、元気そうで何よりだけど。


「それにしても、サイがこんなになるまでやられるなんて珍しいね」

「僕だって人間です。ごく稀にこうなる時だってありますよ」


サイはいつもの笑顔で答えた。

これが本物の笑顔なのか、作り笑いなのかは分からないけど…。

その笑顔を見たら、何故か一気に体の緊張が解けた。


「何ですか?もしかして、僕の事心配してました?」

「心配?そんなのあんたにするわけないじゃん!」

「じゃあ、何でわざわざあんなに急いで来たんですか?」

「…べ、別に?その怪我して弱っちい姿を笑いに来ただけ」


私は少し悔しくなってサイから目線を外した。






「そうですか…。じゃあ、さっきから何故泣いてるんですか?」

「はぁ?私が泣くわけ――…」




ポタ…ポタ…



そう言ってる傍から、私の目からは涙か溢れて床にポタポタと落ちていた…。







(いい加減認めたらどうです?何なら、僕の胸貸しましょうか)
(だから泣いてないってば!!)






――――――

こんにちは。
ついに更新してしまいました(コラァァァ!!
しかも初サイ夢です(笑)
初めてにしては、まぁマシな方かなと…
(シカマルの初夢に比べたら随分マシだと思います。汗)(もう消したけど;)

何だか短くてどうかなと思ったんですが、温かい目で見てやってください。
(制作時間2時間です。爆)
ちなみに、主人公とサイは幼馴染…だといいな←


では、ここまで読んでくださりありがとうございました♪







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