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こ、木の葉の里!!?

市でもなく町でもなく村でもなく、里ですか!!


「んだよ…。じゃ、お前は今までどこに住んでたんだよ」

「木の葉の、里?」

「何で疑問系?」


ちょんまげ君が何か言ったけど聞こえなかったフリをした。

木の葉の里なんて、今までそんな地名聞いたことが無い。

こんなに変わった町なら、とっくにテレビで紹介されててもおかしくないだろうに。


もしかして、ここ日本じゃなかったりして…。


「…あのさ、日本って知ってる?」

「何だそれ。聞いた事ねぇな…」


…えええええ。

ちょっ…!!ええええぇえ!!?

日本じゃなかったらここ何処ですかー!!


「つーかお前、さっきからおかしいぜ?何かあったか?」

「何かって、そりゃあ現在進行形で不可解な事が起こってますけど」

「はぁ…。帰るぞ」

「え、無視?無視ですか?」


何なんだよもう!ここの人達はさっきから人の話をこれっぽっちも聞こうとしないじゃん!

てか、帰るぞって…。帰れるもんならとっくに帰ってるわ!!


「おら、行くぞ」

「え、ちょっ…!!引っ張んないでよ!!」


私の心のツッコミは誰の耳にも届くことなく消え、ちょんまげ君に無理矢理腕を引っ張られて歩き出した。
















しばらく腕を引っ張られたまま歩いていると、ちょんまげ君はある一軒の家の前で立ち止まった。


「ほら、着いたぜ」

「いや、着いたってどこに」

「お前の家に決まってんだろーが」

「は?何言って――」

「いいからさっさと入れ。めんどくせーから」

「うおっ!!」

「じゃあな」



バタン…



「…どうしよう」


無理矢理中に入れられてしまった。しかも人様の家に!!!

…でも‘お前の’家って言ってたから私の家なのか?いや、やっぱ違うなぁ…。

とりあえず、靴を脱いで中にお邪魔する。


「お、お邪魔しまーす…」


恐る恐る部屋のドアを開けたが、中には誰も居なかった。

まぁ、今誰か居たらまたややこしい事になりかねないけど…。



リビングらしき部屋にあった椅子を拝借して腰掛ける。

何だか…この短時間で急激に疲れた。生命力を根こそぎ持っていかれた気がする…。



本っ当にもう…ついてない。

普通に家に帰ろうとしてただけなのに、いつの間にか知らない土地にいるし、無理矢理変な所連れてかれるし、

んでもって説教食らうし…!!何なんだあれは!冤罪か?冤罪なのかコノヤロォォ!!


「はぁー…」


色々と考えているうちに睡魔が襲ってきた。

いいや、もう…。寝よう。寝て忘れることにしよう。


起きた時に元の場所に戻っていることを密かに願いながら。








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