※ライがルルーシュの代わりに死にました設定








ねぇ、ルルーシュ

君に、失いたくない人がいるように。
僕にも、大切な人がいるんだよ。
その人のためなら、この命だって簡単に手放せるほどの。

だって、僕は今を生きる人間じゃないもの。
僕は、あの時、死ぬはずだったんだ。
今、ここに居るはずのない人間。それが僕。

居てはいけない人間。
世界のイレギュラー。

そんな僕は、早々この世界から立ち去ったほうが良さそうだ。

だから、ねぇ、ルルーシュ

そんなに僕の死を背負わないでね。
僕は、君のいない世界がやさしいなんて思わない。
君が居てこそ優しい世界になるんだ。
ナナリーだって、スザクだって、あのC.C.だって、
君の自己犠牲なんか望んでないさ。

君は、世界に望まれているんだ。

君はこんなにも大勢に愛されてる。


ギアスは、願い、か。

だったら、君に、僕から
最後にギアスをかけてあげる。



忘れないで。
思い出して。
背負わないで。



僕は、ここに居ていい人間じゃなかった。

けれど、
確かに、ここに、君の隣にいた。

ずっと忘れるなとは云わないから。
時折、ふと思い出してくれるだけでいいから。
それで君が笑顔になるなら。



忘れないで。
思い出して。
背負わないで。



ああ、もう。
そんな顔しないでよ。
眉間の皺がクセになるよ。
せっかく綺麗な顔なんだから。

今度は、その顔を隠さなくていいからね。
君として生きていいからね。


さよならなんてしないよ。
お約束の言葉に笑ってしまうけれど。


さよなら、じゃないだろう？


『また明日』


君が僕を思い出してくれるなら。
僕はいつも君のそばに居よう。




一方通行
(想いはいつだって)(すれ違ってばかりなんだから）




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