絡まる指は現の冷たさ | ナノ

※パラレルです※








「…三郎、いるかい?」

「如何致しましたか、雷蔵様」

「もう、二人きりなんだから敬語はやめてってば」

「しかし…、」

「父上は執務室だし、母上はいつものように離れにいる。当分誰も来ないよ」

「…そう、ならいいや。で、何の用?」

「さっきの僕と父上の話、聞いてた?」

「嗚呼、見合いの話だろう?今度は何処の富豪の娘だったっけねぇ、」

「それなんだけどさ、その見合い、三郎出てくれない?」

「なんでだよ、雷蔵の見合いだろう。私が出る必要はない」

「…見合い、壊して欲しいんだよ。もう言い訳も尽きたし、」

「でも雷蔵、君は大地主の一人息子だ。いつか妻を娶り子を作らなければならない」

「僕の跡取りなんて、養子でもとればいいさ。分家の者に任せてもいい。…僕には三郎しかいないんだ」

「…雷蔵は、それでいいのか?」

「うん。君が居るのなら、富も土地も要らない。…三郎、愛してるよ」

「……私も、愛しているよ、雷蔵」


「「君が居れば、それで」」




絡まる指は現の冷たさ












主従関係とロミジュリ的展開を詰め込んだらカオスになった

三郎は雷蔵の影武者
三郎は、ずっと一緒に居れない事が分かってる
雷蔵は、ずっと一緒に居れることを望んでる
三郎が少し臆病です




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