スト重視とかエロ重視とかじゃなく『読めるBL』がいい
小説ランキングサイトに登録するとき、宣伝文句に一応『ストーリー重視』というのを入れています。
だけど、最近このストーリー重視という言葉に違和感をおぼえるようになったんです。対義語のように扱われているエロ重視という言葉にもです。
ボーイズラブをネット事典で調べたら、少年同士の恋愛を取り扱ったもの、多くは性描写を含むとありました。だからこそ、ストーリー重視やエロ重視というジャンル分けに違和感があるのです。
ストーリー、つまり物語を重視と宣伝する方のほとんどが、性描写云々よりも小説の内容に対してアピールしたいのでしょう。かといって、エロ重視が果たしてストーリー重視ではないのかというと、絶対にそうだとは断言できません。特に小説においては、あらゆる語彙を駆使しなければ、官能的表現はすごく難しいからです。
確かにストーリー性もなく終始エロばかり、というのもあるにはあります。けれど、それが果たして悪いのかというと、それは好みの違いなだけで、文章自体は素晴らしい作品はたくさんあります。
エロ重視でも、読んでいてやりとりにドキドキするようなものもあれば、切なさに涙してしまうものもあります。逆に、エロを書いていないからといって、これがスト重視かというと首をかしげてしまうものもあります。これは無料で読めるネット小説においてだけでなく、書店に販売されている書籍にもいえることだと思います。
要は、小説として『読める』か『読めない』かなのではないかと思うのです。
私は、ランキングにストーリー重視と宣伝していますが、作品によっては終始性描写というのもあったりします。自分の作品が客観的にみてどうなのかはよくわかりませんが、少なくとも『読める』小説を書いていこうと思っていますし、『読める』小説が読みたい。
シチュエーションによるカテゴリー(例えば、学園ものとか、総受けだとか、リーマンものとか)は、読むときに好きなものを選ぶ判断基準としてある程度は必要だとは思うけれど、それに拘って書きたくはないと考えてます。
でも、最近は特に商業誌において、『読みたい』と思わせる小説が少なくなったなぁと思います。何でシチュエーションカテゴリーに拘るんでしょうね? あと、一つのカテゴリーがウケると、どうして似たような内容の小説が店頭にずらりと並ぶんですかね?(たとえば、アラブものとか社長と秘書ものとかとか)。一時期、アラブものとかを含む外国人相手の作品がけっこう出ていた時、正直いってタイトルとあらすじを見ただけで食傷気味になりました。その中で秀逸だといえた作品は、はっきり言いますがせいぜい2作品ほどしかありませんでした(きっぱり)。
それとも、多くの読者が求めているのと私が求めているのは違うのでしょうか?
私は普通に恋愛としてのあれやこれやなBLが読みたいだけなんだけどな。
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