@by my love

※頭の悪い音無がいます





紫の髪の毛を見つめる。どうやったらこんな髪型になるんだ、というのが本音であるものの可愛いから許す。


「………おい、貴様」

ん? なんだ、野田。恋人である俺が愛しくなったのか、そうかそうか。とことん愛してやるから、今すぐにでもベッドに――

「いや、違う」

じゃあなんだよ。あ、分かった、俺からの熱い熱視線に耐えられないか? そうだよな、悪い。野田は俺のこと大好きだから恥ずかしくて耐えられないのか。でもな、安心しろ。俺も野田のこと大好きだ。いや、むしろ愛しているからな。

「半分合っているが違う」

む、じゃあ一体なんだ?

「こっちをジロジロ見て、何か気持ち悪いことをブツブツと呟くな、気持ち悪い」

何だと、野田の気分を害すものがどこにあるんだ、その正体は何なんだ!?
大丈夫だ野田。俺が命を賭けてでも守ってやるから。な?

「そのどや顔やめろ」

ああ、悪い。ところで野田、

「あ?」

……うなじエロいな。

「わ、ちょっ…さ、触るなっ…!」

も、もももっもしかして、うなじが性感帯なのか!? それは意外だったな…。可愛いけど。
なあ、舐めてもいいか?

「誰のどこが性感帯だ! ただくすぐったいだけだ!!」

……チッ。
あ、そうだ、野田。

「ったく……何だ?」

今日の夜、……お前の部屋に行ってもいいか?

「一生来るな」

うわっ、冷たい奴だなー。いいだろ、恋人同士なんだから。

「悪いが、そんな関係になった覚えはない」

え……

「なんだその、驚きに満ちた表情は」

そ、そんな……あのとき、あの夜、俺に向かって『俺、音無のこと好きだから…。………音無が好きなように、何でもしてくれ』って言って体の隅々まで全てを捧げてくれただろ! あれは嘘だったのか!

「そんなもの、貴様の妄想だ」

「ねえ、そんなことどうでもいいから対天使用作戦本部でガチホモトークはよしてくれない?」

「ゆ、ゆりっぺ! これはコイツが1人で……」

「分かってるわよ、それくらい。音無くんだけ出て行ってちょうだい」

……俺の野田は?

「あなたの野田が、あなたが出て行ってくれたらご褒美あげるらしいわよ」

よし、じゃあな野田! ご褒美楽しみにしてるぜ!

「え、ちょ、待っ……」

「やっと行ったわね」

「どうしてくれるんだ、ゆりっぺ!」

「あら、せっかく助け船を出してあげたのに」

「ご褒美、なんて言ったらアイツは一体何をしてくるか…、ゆりっぺには分からんから言えるんだ!」

「殴るわよ」

「ごめんなさい」

「……いいわ、直井くん、お願い」

「何故貴様などの命令を、神である僕が聞かねばならんのだ」

「あたしはリーダーよ」

「………仕方ない。野田、僕の目を見ろ」

「うっ……」

「貴様は、今、この瞬間からどうしようもないドMになるんだ。痛いことや酷いことをしくれる人になら誰にでも従順だ。しかし、音無さんのみには性的な苛めを受けたいと……どうだ、思うだろ?」

「っ……お、おとなしいいいいっ!!」


「……ありがと、直井くん。これでまた公認ホモップルがてきたわ。…アブノーマルな」

「ふん」








(お、おとなし!)
(野田!?)
(お、お、おおっ、俺のこと…好きに苛めてくれ!)
(…の、野田っ…!)





fin.



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