変わらぬ日々とこの愛を

※ちょっとだけ11話の影響受けました




おそらく、すでに僕は十分報われている。ただ、音無さんがこの世界に居る限りは僕が成仏することはないだろう。だが、仮に音無さんが消えたとすればそれはそれで心残りがある。

だから、僕も音無さんも消えない内に、誰にも邪魔されずに二人っきりでいたいんです。

「音無さん」
「なんだ?」
「好きです、愛してます」
「分かってるよ」
「音無さんは? 僕のこと、好きですか?」
「いや、愛してるよ」

気づけば、いつもこんな会話を繰り返していた。それはまるで、そこの会話だけをよりぬき、ループを延々としているかのように。

「やっぱり、音無さん愛してます」
「ははっ、なんだよそれ」

実に可愛らしい笑顔を見せてくれる人だ。この笑顔は僕一人だけのもの、…のはずなのに、いつも愚民(青)が見てくる。愚民のくせに、気高き貴族である音無さんに近づくだなんて、無量大数年ほど早い。

「おーとなしっ」
「…おお、日向か」
「んだよー、その反応は!」
「貴様のような輩が音無さんに近づくことが間違だからだ」
「…相変わらずむかつく奴だな…」
「ふん、貴様などはせいぜい、トイレットペーパーの潔さに気づき、阿呆らしげに喚いていろ」
「まだそれ言うか! なかなかしつこい奴だな、お前も!」

当然のことを言ったまでだが、どうやらコイツはアホすぎて話にならないらしい。

「さ、音無さん、場所を変えましょうか!」
「…あ、ああ……」

何故だか、音無さんはくぐもった声で返事をした。

「? どうかしました?」
「………あの、さ…」

こっこり、耳打ちをされた。その内容とは、本当に可愛いもので。たまらない。


「…当たり前じゃないですか、音無さん!」

そう言った僕は、少しだけ頬が赤くなった音無さんの手を引っ張り、できるだけ人気のない方へと向かった。





(ずっと、俺だけ見て俺だけと話せよ)



fin.

ごめんなさああああああい!!ごめんね、ひな!待たせちゃって!本当にごめん!
待たせたわりにはこんな文で…ああああごめんなさあいじゃんぴんぐとげざしますううう!!



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