※放課後の校長室でふたりっきり(ドキッ)な音無と野田を想像してください。










「俺、そういえば何歳なんだろう」


夕焼け色からポツリと零れた言葉を拾う。何気ないない風の中に、なんだか切なさを感じた。返事をした理由なんてただそれだけだ。

「少なくとも、貴様は俺より年下だ」

俺の発言を予想していなかったのか、そいつは驚いたように顔を上げ、呆けたように俺を見つめた。
そんな表情が珍しいなと俺も見つめ返すと、そいつはいきなり吹き出して、

「っふ、あははっ、確かに。そうかもな。野田は、俺よりずっと前からこの世界にいるんだもんな」
「なにがそんなに可笑しいんだ?」

だって、と目尻に浮かんだ涙を拭いながらそいつは言う。

「野田がそんなこと言うなんて思わなかった」

っていうか、野田って子供っぽいし。

これはムカつく。
イラッときて、ハルバートを突き付けてみる。

「ほら、そういうところが、さ」
「どういうところが、だ」

首筋に当てられた銀の煌めきにも動じず、そいつは軽やかに笑う。

「ちょっとからかうと直ぐ頭にきちゃうところとか」
「貴様…そんなに死にたいか」
「いや、死にたくはないさ」
ただ、とそいつは続けた。
「俺は好きだけど」



野田のそういうところ。



「なっ…!」

俺が一瞬動揺してる隙を逃さずに、奴はハルバートの間合いの内側にするっと入り込む。容易に武器を振るうことができなくなった俺は、いつの間にか壁際に追い詰められていて。

「野田…」

甘く囁かれて、顔が赤くなる。思わず顔を背けていると、指で顎を掬われた。

「…かわいい」
「…馬鹿か、貴様」
「馬鹿でもいいよ」

そのまま口づけられる。甘くて濃厚なキス。

「…っん…ふ、ぁ」
「っは…野田…美味しいよ」

ご馳走様、と声が言った途端解放される。俺は、はぁっ、と溜めていた息を吐きだし、口を袖で拭う。
腰に力が入らなくて、壁に体重を預け、ズルズルとしゃがみ込んだ。

「…野田…」

やっと終わったと思ったのに、頭上から聞こえるアンコール。

「…おかわり」






was born

(愛が、生まれました)




―――――――――――
HAPPY BIRTHDAY
2010 8/20
杏お兄ちゃん誕生日おめでとう!これからもよろしくお願いします。

音野…初めて書いてみたんだけど…orzごめんなさいでしたぁぁあ!
2人とも性格が迷子(笑)
そしてエロまでたどり着かない!なぜだ!?←明らかに力量不足
音野って臨静に似てるような気がする…。まぁ音無さんはいい人ですけどね!

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -