never-chaning feeling(中編)


「落ち着いたかな?名前ちゃん。」

「うん、ありがとう。千鶴ちゃん」

「良かった。泣いている名前ちゃん初めてみた。良かったら、なにがあったのか聞かせてくれないかな?」

涙を拭い、千鶴ちゃんに向き合い

「私は、大切な人から逃げてしまったの。」

「名前ちゃんの大切な人?」

「一君は京に行ってしまったの。私はその人から邪魔だとか、いらないとか言われるの怖くて、ちゃんと話しをすることが出来なかったの。」

「名前ちゃんの大切な人なら、邪魔だとか言うのかな?」

千鶴ちゃんの言葉に
はっとする。

私は…

「そっかぁ、私は独りよがりになって、一君が酷い人だと見積もっちゃってたんだね。」

一君、ごめんね。

「名前ちゃんに好きな人がいたなんて、知らなかったなぁ…」

少しむっとした顔を見せる彼女に

「え…ぁ、す、好きな人。」

「えっまさか、分かっていなかったの名前ちゃん!?」

「千鶴ちゃん、声がでかいよー!」

私が一君を好き…
自分の気持ちに向き合えば
彼が愛おしく想う人であることが
明確になる。

「わ、私っっ一君を追いかけたい。」

「名前ちゃんに会えないのは淋しいけど、応援してるよ?」

「千鶴ちゃん、ありがとう。」

心優しい親友に別れを告げ、一君の
もとへ会いにいく準備をする。

男装をして、刀を持つ。
たとえ、この命を失うとしても
私の想いが一君に告げることがないとしても、私は彼を守りたい。

そうして、

私は江戸を離れた。

「京都って、なんでこんな暑いの…」

汗を拭い、再び歩きだす。
もうすぐ、屯所に辿り着く。

「あれ、名前??」

「その声は、平助!!!」

久しい、友人に会う。

「なんで、お前がこんなところに!?」

「あとで説明するから、一君いる?土方さんに会いたいんだけど!」

心ばかり先走り、言葉を紡ぐ。

「えっと、一君なら巡察に行ってるけど、土方さんなら中に。こっちだ。」

「ありがとう、平助!」

そうして、部屋へ案内してもらう。

「土方さん、今いーか?」

「あぁ、入れ。」

「土方さーん!お久しぶりー!!」

いつものように飛びつく。
私にとって、土方さんは
兄のような人。

「離れやがれ、名前!ってなんで、お前がっっ…」

離れ、正座をしてから

「私を!!新選組に入隊させて。たとえ、どんな厳しい現実があろうとも受け入れるから!!お願いします!!!!」

「はぁ…やっぱりな。」

「えっ?」

「俺はお前を連れて行くつもりだったんだ。近藤さんも納得させた。」

「じゃぁ…なんで、なんで!!私を置いていったんですか!?私の居場所は、もう、ここしかないのに…」

だんだん勢いを無くし、声が小さくなっていく。

「斎藤が反対したんだ。だがな、あいつの気持ちも分かってやれ。」

「へ…」

「斎藤は斎藤なりに、お前の幸せを考えてたんだ。」

「そんなの、私の幸せを勝手に…」

「本人に言え。だが、ここまで来たんだ、覚悟を決めろ。」

「はい。宜しくお願いします!土方さん。」

「分かった。お前の剣の腕は平助に勝てるぐらいだからな」

「そりゃないぜー土方さん。」

「斎藤に会ってこい。そろそろ巡察から戻ってくるころだ。平助、名前に客間へ案内しろ。斎藤にも伝えてくれ。」

一君に、会える。

To be continued…



あとがき
三編の編成になってしまいました。
書きたいことが…
これで次回こそ!!
完結へ向かいます!!!
一君が一度も出てこない夢となってしまいすみません…
千鶴ちゃん夢ですよね。
これ…
こんな駄作を読んで下さって
ありがとうございます。



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