やられたらやり返す。


「おぉきたあくみちょー!!!!」

ドタドタッッっと大きな音を立てて
私は一番組組長の部屋へ
走り、叫びながら向かう。

「なにをしている。苗字。」

「さ、斎藤組長!聞いて下さい。沖田組長がっっ」

「分かったから、もう少し静かに喋ろ。苗字。」

「すみません。沖田組長が、土方さんの句集を私の部屋にわざと置いて、土方さんにそれが見つかって、私が怒鳴られたんです!!今日という今日は許さないー!!」

「はぁ…総司も悪いが苗字。だからと言っておまえも廊下を走り回るな。そして、叫ぶな。」

そのあとネチネチお説教。
ちょっと涙出そうだ。

「はじめ君、その辺りにしておいてくれないかな?名前が泣きそうだからさ。」

「く、くみちょー。」

「なに、そのおかしな顔。」

「な!?もとはといえば総司…」

「はじめ君も、彼女に八つ当たりしない。土方さんの句集なら暗記したから、はじめ君には教えてあげるよ。」

「感謝する。」

ぽかーん、としている間に
斎藤組長と沖田組長が取り引きしている。

「さて、名前行こう?」

手を惹かれ、組長の部屋まで連れていかれる。

「ごめんね?名前。ちょっとやり過ぎたね。まぁ、はじめ君までは予想外だったんだけどね?」

先に謝られたら
つい、許してしまう。

「沖田組長はずるいです。」

「それは、君だよ。」

「え?」

いや、いつも振り回されるのは私なんですが。沖田組長の頭はどうなっているのやら。

「君が僕の気持ちを掻き乱して、振り回すんだ。だから、仕返し。」

「沖田組長……。」

「ね?だから、僕のそばにいなよ。」

「はい。」

やっぱり、沖田組長は
1枚上手なので、いつか私が
仕返しをしてやりたいと
思う今日。





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