燎原の火





君への扉を解錠する


控えめに異議を申し立てる

洗いっこしよう

頭真っ白にさせて

生唾ごっくん

お前といると、枷とか柵とかそういうのどうでもよくなるよ

燦然と

触れるだけでいいの

現し世にて邂逅しよう

伸るか反るか

逃げるなんて許さない

這い蹲って縋っても貴方の手の輪郭がぼやけてく

あれれ、がらんどうだ

あんたとわたしの定位

回帰線の側にいるみたい

掻い潜れ

痴れ者の僕

上機嫌で口笛吹いて君を呼んでみたり

目や指もいい、でも私は君の鼻筋が気に入ったの

なんで僕には翼もヒレもないんだろう

白砂に顔を埋めて眠った

灯台守の嘆き

少年と少女を取り混ぜる

「彼の方が」は禁句

あの人が褒めてくれた髪





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