アロマトウム・カオス






氷の大地の上で種を蒔く。
これ以上何も生まれてこないとわかっていても。



水は染み渡り 渇いた貴方を掬い上げてくれる。
作られた道が存在するならその足が凍死しそうになったとしても同じ処で




亀裂は霜、晶、氷柱と戯れてとても楽しそうだった。
太陽が差さなくても生きていけた。あなたたちは。


わたしは弱いから光がなくちゃ生きていけなかった



雪が降る。
吹雪の中であなたは目を閉じた。



わたしの声が届きませんか?
名前を呼んでも あなたは瞳を開けなかった。



わたしの声が雪に溶けていった。

火星の上であなたは眠った。




二度と開けないことを承知で。





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