聖者の包容
三日月に喧嘩売ってやった
飢えた手のひら
貴方の影が孤独に滲んで何も見えなくなった
十字架に背徳を誓う
色褪せた写真
洒落た洋書と小粋なブルースで貴方は誤魔化しの宵に沈む
死体、花束、あなたの瞳
ルノワールの絵画と君の横顔に
さすらう旅人の
若き日のたった一度のあやまちが
僕をこんなにも苦しめる
叫ぶ爪
水玉の傘に君を入れて照れ隠しに水溜まりを蹴った
孤独と孤高は紙一重
靴の紐を結んでほしいの
日焼けた聖書
煉獄にとらわれて身動きもできなくて
双子の恋煩い
君と僕は似すぎたせいでどちらの感情なのかも分からなくなっていた
雨は貴方達を生かすのに貴方達はどうして彼らを忌み嫌うのか
紫陽花が語り掛ける
小さな灯火
彼は私の神様だった
誰が何て言おうと私にとっては、たったひとつの
女神さまどうかお赦しを!
這いつくばって謝ったら赦してあげるわ
何より私自身が大馬鹿者でした
皮膚に隠された刃