ロイヤルミルクティーを溢した日



花と小刀とポーレチケ

極彩色の悲しみでさよなら

傷口はやがて葡萄色に膿んで

もう孵らないたまご

英雄の薬指に傷をつけた

赤い糸を手繰り寄せて

さよならプラトニック

嘘泣きを並べて君にお披露目

所詮はわたし影ですの

蜥蜴の舌に真珠をのせて

小指は捧げない指切り

鍵盤の上で弾けたボレロ

もしもくちづけをしたなら

巻いて巻いて巻き戻して、支離滅裂

ロイヤルミルクティーを溢した日

花時計の真ん中で

欠陥品工場

あのねと繰り返す僕ら

方舟の汽笛

この言葉を誰かへ

羽を掴むような妄想

過去形レター






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