ネタ vol.2013 | ナノ

◎クレシン

俺は他の同年代の子供に比べて大人びている。そのせいか、ネネちゃんに気に入られて、幼稚園をほぼ彼女の近くで過ごすことになった。そのことに不満はないし、彼女の近くにはとある四人組がいて、その中の一人に俺は好意を持っていたから、純粋に楽しかった。それを言うとみんなそろって不思議そうな顔をする。

ふと隣を見ると、風間くんが俺の顔を覗き込んでいた。
ここは風間くんの家で、俺のお隣さんだ。よくこうして風間くんの家にふらりと遊びに行くことがよくある。‥下心がないわけではないが、そばにいたいというのが一番の理由だ。


「名前、どうしたんだ? ぼーっとして」
「ここのソファーがふかふかで眠くなった」
「ははっ! 寝てもいいよ」
「いや、風間くんと話す」
「‥う、じゃあ何話す?」
「えー、風間くんの好きな人の話とか?」
「えっ!」


冗談で言ったら風間くんは大げさなくらい反応した。‥えっ。好きな人いるの? いたら大変ショックである。


「‥ぼ、僕の好きな人の話なんて面白くないよ!」
「‥いるんだな?」
「うう、いる、よ‥」
「だれ」
「なんで真顔なんだよ! 言うわけないだろ!」
「‥ふーん」



20140309

風間くんと両片思い

mae tsugi

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