中編 | ナノ

すみれいろのビニールプールにたまっていく雨
泳ぐきみの心臓、冷めない、ないたりは、しない
約束はたった今やわらかいうそになってしまう
一度赦したはずのひとみが急にこわくなっても、舐めとったまつげにうつる水中のウインク
せかいがさみしさを予感してしまったみたいだ
ずるい爪先からこぼれていく体温なんかじゃ、たぶんきっと抱きしめる腕の感触はわからない
空気をなくして沈んでしまう群青、息継ぎを無視して、壊れるくらいに、溺れよう、
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -