すみれいろのビニールプールにたまっていく雨 泳ぐきみの心臓、冷めない、ないたりは、しない 約束はたった今やわらかいうそになってしまう 一度赦したはずのひとみが急にこわくなっても、舐めとったまつげにうつる水中のウインク せかいがさみしさを予感してしまったみたいだ ずるい爪先からこぼれていく体温なんかじゃ、たぶんきっと抱きしめる腕の感触はわからない 空気をなくして沈んでしまう群青、息継ぎを無視して、壊れるくらいに、溺れよう、