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◎黒バス×めだ箱

「君は勝てないよ」


にっこりと嫌味なほどに笑って僕は言う。その言葉にぴくりと眉を動かすと、無敗の王様は無言で僕に鋏を向ける。びびるとでも思っていたのだろうか、心外だよ、全く。この安心院さんがたかが人間ごときにびびるなんて。


「なぜ君が勝てないか教えてあげよう。それはね、君が主人公じゃないからさ」
「…詳しく聞かせてもらおうか」
「詳しくもなにも、言った通りのことだよ。君は主人公じゃない。だから、君は黒子くんには勝てない」
「くだらない。僕は今まで一度も負けたことがないし、これからもない」
「過去がどうあれ、未来の君の敗北は決定的なものだ……よ、」


ヒュッと音が鳴ったと思ったら、僕の鼻先に鋏がつきつけられていた。最近の学生はみんなこわいなあ。
無敗の王様――赤司征十郎は無表情のまま口を開いた。


「僕に逆らう奴は親でも殺す」
「かっこいいね。でも、親殺しは主人公の三大タブーの一つだよ。オススメはしないな」
「…さっきから何を言っている。お前は誰だ」
「僕は安心院なじみ。率直に言えば、君を主人公にしに来た。どうだい、君も、主人公になってみないかい?」



20120729

mae tsugi

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