「ねぇなにしてんの」
いつも笑っていて気高くて美しい彼女は時々深く傷ついて家に帰ってくる。
スーツの皺なんて気にせずフローリングにごろん。自分の食事なんて気にしない。
それでも俺の分の食事は用意されている。そういうとこが彼女の優しさだとかしっかりしている所だと俺は思う。
「ぁシゲルご飯冷蔵庫にあるよ」
「うん知ってる」
「…ご飯食べてきたの?」
「違う」
ねぇ今日はどうしたの
会社?友人関係?それとも社会そのもの?ねぇどれ?

フローリングに寝転ぶ彼女を見下ろしてると彼女の目から涙が零れた 。
零れ落ちるそれらが彼女には申し訳ないが美しいと思った 。
「ねぇどーしたの」
「…別に大丈夫」
大丈夫なら泣かないだろ なんて言葉は飲み込む。

「俺はさ」
彼女の隣にごろんと横になる 。
ひんやりとしたフローリング
流れ続ける彼女の涙を指で拭ってやる 。
「アンタの為なら一緒に死んでやっても良いんだよ」
あぁ彼女の涙の量は増えるばかりだ 。
俺は泣かせたいわけじゃないのに



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