*夢か現実か正夢か?




「あーもう凛月って超かわいい!やばいよね?ね!?」

「...なんで俺はこうも毎日惚気られるんだ......」



朔間凛月。
knightの....あー..えーっと...なんだろ。

まぁとにかく。

純アニオタの私は、もうお人形にしていい...いやもう人形の凛月に憧れとか、そういう想いを抱いている。

まぁだからと言って凛月に言えるわけもなく、仕方ないから真緒君に言っているわけです!
この溢れんばかりの愛を!!



「だって凛月にいうわけにはいかんでしょうに!ウザがられるのがオチです!ああ、いや...でもやっぱそんな凛月もみてみたいぃいいいいい!」

「あーうん。俺はもう帰りたいよ...」



ああ、でもやっぱ凛月に嫌われるのは嫌だなぁ...


でもイラつく凛月もみたい!
ああ、なんであったばかりの時に目に焼き付けなかったの私は!

あったばかりの時は、イラつかせっぱなしで、あの美しい顔が歪むのを見るのが日常だったのに...ぃっ!

でもやっぱり、むぼーびすぎる凛月の方がいいよおおおおおおおおおお!



「きゃぁああっ!やばいよもうっ!」

「俺にはお前のほうがやばく見えるんだがな...」




え?真緒君ってばなんて言ったの?

きーこーえーn「現実逃避はいけないわァ瑠奈ちゃん☆」「鳴姉まで!?」










ーーーー




「ふぁあ...ぁ....やっと終わったぁ...」




イベントの舞台予定図...やっぱknightっていうのは、華麗で優雅...でカッコいい!って感じだものね。

要はそれを与えさせながらも、ライトとか音とか考慮できるか...だもんね。
じゃあ、とりあえずこれを提出に...って



「あれ?凛月?」



ま、まさか...寝てる?


しかも2-B前の廊下で寝るなんて...風邪ひいたらどうするつもりなんだろ...

と、とりあえずブレザーでもかけておこうかな...



「...」




いつも基本ダルげで、謎の色気があるアイドルの凛月だけど、やっぱ寝てるときとかは、ただの高校生だなぁ...

なんだかもっと近くにいたくて、隣に座ってみる。

敬人先輩に見つかっても...今日は許してもらおう。もちろん泉先輩にも動じないんだから!

...と謎の意気込みを誓ったのはいいけど。




「やっぱカッコいいよね...」




服やシャンプーの匂いとか、そういうのもだけどね。こういう行動とかやっぱ、なんかカッコよくて子供みたいで...あーなんていうんだろ。

駄目だ...アニメを見ててもそういう表現能力は成長しないみたい。



「あわわわわ...」




ど、どうしよ。

こういう時、衝動的に動くのはいいけど、その先を全く考えてなかった的な感じで、あとあと嫌な想いをするっていうのが、私クオリティだからなぁ...

わぁああああああ!

我ながらテンパってるよ!?




「....ん...ぅ..」





....って、凛月起きちゃったし。

さっきまで閉じられていた目は、眠そうだけど開いていることが確認できる...って、あ。




「ご、ごめん!」





となりにいたのわすれてたぁあああ!

ど、どうしよ(二回目


凛月って安眠邪魔されんの嫌いだからなぁ...なんだかめんどs((
と、とりあえず退きましょうか...



「ちょっと待って...」






ーーーーー






「で、でも私...本当に...」

「本当に...なんだ?」





...いや。

でも夢だったのかも...全部。
いや、かなしいとは思わないよ?まぶたの後ろっ側で、凛月の綺麗な顔が見れたわけだし!


少し頭が冷えてから考えれば、あれは夢物語だった気がしてきた....我ながら自己嫌悪すぎる...




「え、あ...なんでもない。」





そして授業が終わって、イベントについて考えていると、また教室前の廊下に、くてんと寝ている凛月がいたのだった。











(ちょっと待って...)

(えっ!?)

(この方が...よく寝れるから。)

(....あざといなぁ..もう。)







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