sit in the sun | ナノ

10-1


氷帝学園の生徒になって1週間。
テニス部のマネージャーになって6日。
少しずつ、学校にも部活にも慣れてきた。
授業は結構レベル高くてついていくの大変だったけど、なっちと侑士が助けてくれるし。
マネージャーも仕事多くて疲れるけど、テニスは見てて楽しいし。
お昼寝場所に行くと、たいていジローがいて可愛いし。・・・そう言えば跡部はあの1回しか見てないな。
いやー楽しい学園生活を送ってますな!






「これさえ無ければなー・・・。」

そうつぶやきながら開いた下駄箱には、一枚の紙。
真っ白なその紙には殴り書きされたような文字。

「死ねブス」
「うっわーん岳人ひどい!!」
「ちげーよ!これにそう書いてあったんだよ!」

横から私の下駄箱を覗いた岳人が、紙に書いてあった言葉を読み上げた。
あー傷つくわー。
ガラスのハートが粉々だわー。

「誰がガラスのハートだよ。」
「え、私。」

そう言うと岳人に盛大に笑われた。ムカついたので足を踏みつけた。

「まぁ、気にすんな平塚。」

私が下を向いたのを落ち込んだのと勘違いしたのか、そう言って私の下駄箱に入っていた紙切れをくしゃっと握りつぶしゴミ箱に放り投げる宍戸。

「きゅん。」
「口で言わんでええ。」

だってあまりに素敵な行動だったんだもの。
女の子ならきゅんってくるでしょ!かっこいい!
・・・あ、なんか周りの女の子達の視線が痛いわ。
畜生、なんでこんなに嫉妬やら妬みやらの対象にならなきゃいけないんだ!

「それもこれもあんた達がモテるからいけないんだ!」
「いたっ!八つ当たりするなや映!」

わーん!
私の平和な生活を返せ!






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