sit in the sun | ナノ

29-1


「届け物、ですか?」

私は自分の手元に一度視線を落とし、そして顔をあげた。
すると監督と視線があった。

「どうしても、急ぎでな。今日中に届けて欲しいんだ。」
「はあ・・・。」

返事をしながら、もう一度手元に視線を落とす。
監督に渡された書類には受け渡し先の名前、「青春学園中等部テニス部」と書かれていた。

「あの、でもマネージャーの仕事は・・・?」
「あぁ、それなら大丈夫だ。今日の部活はトレーナーに来てもらっての個人指導のみだからな。届け終わったらそのままこちらに戻らず帰宅して構わない。」
「はあ・・・。」
「では、行ってよ「じゃあ青学に行ってきます!」
「あ、あぁ。」




監督が何とも言えない顔をしていたけど、見なかったことにします。






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