sit in the sun | ナノ
18-1
えーと・・・・これは、どういう状況なのでしょうか。
「・・・。」
朝です。
ここは、私の部屋です。
あ、私の部屋と言っても本当の私の部屋ではなく、跡部の別荘で私に割り当てられた私の部屋、ということです。なんかややこしいな。
まあとにかく、ここは誰とも相部屋じゃないはずの、私の部屋です。
なのにさっきから聞こえてくるのは・・・寝息。
え、何、誰か隣で寝てるの!?
ギギギ・・・と首を音が聞こえる方に回す。
そして見えたのは・・・整った顔。
「やっと起きたの?」
隣にいた少年はどうやら起きていたみたいで、目が合った。
「あのさ、起きたなら早く離してくれない。」
そう言われて、はじめて自分が少年の腕を掴んでいることに気がついた。
バッと慌てて離すと、少年が起きあがった。
てか、まてまてまて!
「うええぇっ!!!?」
「うるさいな、朝から叫ばないでよ。」
「ごめんなさい。」
怒られてしまい、反射的に謝る私。
そして何事も無かったかのように部屋を出て行こうとする少年。
「っていやいや、なんでそんな冷静なの!?てかなんで居るの越前君!!」
そう、さっきまで私の隣に居た少年。
それは紛れも無く、越前リョーマ君だった。
「・・・何、覚えてないの?」
越前君は盛大にため息を吐くと、私の方を向いた。
「言っておくけど、あんたが連れ込んで離してくれなかったんだからね。」
・・・はいぃー!!!?
「まて、私は昨晩何をしたんだ!?」
スタスタと帰ろうとする越前君を呼び止める。
なんか変な汗かいてきたよどうしよう私何をしたんだ!
「・・・まだまだだね。」
ため息とたったその一言だけを残して、越前君は扉を開けて出て行ってしまった。
え、私本当に何をしたの!!!!?
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