来た癖に気配は俺を拒否した。だから何も言わず台所に向かう背を追わなかった。多分換気扇を回して煙草を吸うのだろう。俺は万年床に戻る。襖を閉める間際、3分待て、弱い声が聞こえた。了解、ならば待ってあげよう。何があったかここへ来た瞬間に涙を零したお前を、俺は3分後盛大に甘やかしてやる。 ----- 執拗に左胸を舐める舌に辟易しつつも体は反応する。噛まれれば当然と声が零れ背は舌に抗う如く反るが両腕に固定された。どうした、訊くと彼は顔を上げ哀しく笑む。この奥にお前を動かす心臓があるんだなあって。それだけ、それだけだよ。彼は左胸の上に頭を伏せた。俺はその頭を抱く事しか、出来ない。 ----- なんでそんなに俺のこと好きなの、俺より俺のこと好きなんじゃないのお前? 俺はとてもじゃないけど人のっつうかたとえ自分のでも、いや自分のならなおさらか、ちんこ舐めるなんてできないもん。だからお前きらいだよ、俺はお前きらいだよ、俺より俺のこと好きなお前きらいだよ、お前のこと一生好きになんないよ。――だから早くきらいになんなよ、俺のこと。 上ふたつついったろぐ、のこり茶会ろぐ。 いっこめお題・台所/襖/甘やかす にこめお題・煎餅布団/無理矢理/スプーン、だったのをなぜか乳首 さんこめお題・愛のないえろ/土方一方通行 | |