銀土 | ナノ







着てみて頂戴、なんて目の前にセーラー服なんてものが出されたのだから堪らない。どこで手に入れたそれを俺に着せてどうしたいお前馬鹿かと言いたいことはいろいろあったがとりあえず断るの一点張りを繰り返せば向こうも着ての一点張りを続け、もう面倒臭くなってそこまで言うなら着てやってもいい、と応える決断を下すのがあと少し早ければ、と今や後悔している。――いや、すべては俺の性格を熟知したこいつの算段であったのかも解らない。口をつかなかった科白の代わり、そんなに嫌ならしょうがねえや俺が着る、というとんでもない提案をして、一式着込んで後、あースカーフの結び方解んねえわでも結ばねえのもなあ、にやり笑った手はあっさり俺の下肢を捕えて下着を剥ぎ取りその根元をきつく縛るに至った。目の前のセーラー服野郎は俺の着流しの首根っこをぐいと掴んで膝立ちにさせて、解いて欲しけりゃあ、ねえ。そう嗤った。自分で解いたりなんかしたら今度は手首に結んじゃうよ、痕残るくらいにきっつく。痕、の一言に怯んだのがいけなかった。その一瞬をついてこの男は俺の髪を引っ掴んでスカートの中へ押し込んだのだ。途端視界は真っ暗、聴覚も籠る。心臓が強く打つのを感じた。見えないが、鼻先にある、そしてとある行為を強要している男のそれ。早くしろよ。プリーツスカートの外から聞こえる声、同時、爪先がスカーフで縛られたそこをつついて思わず息を呑んだ。暗い視野はもう無視、下着を下ろして手を沿わせ、舌を出す。べろりひと舐め。舌に伝わる温度、鼻を擽る匂い、いやに耳につく音。先端を何度か舐めるとスカート越しに掴まれている髪がまた引っ張られる。大体の意を察して口に含ませるも、その動作に躊躇いと嫌気が出て仕舞ったらしく、男の爪先がまたも縛った儘のそこを撫で上げて、びくり震えて思わず歯を立てれば爪先の動きが更に執拗になる。徐々に身体が熱くなる。男が履いているソックスの先が俺の反応の証で湿っている様を思わず想像した。どちらから、も、早く解放されたい。仕方なしに深く含んで舐め上げる。酸素が欲しい、思いながら吸いつくと髪を握る力が増した。咥内の質量も増して、だから尚更酸素が欲しくて、口から垂れる唾液を舌で掬い取りながら、徐々に勃って来たそこへ絡ませるよう舐めるを繰り返す。塞がれた視覚と過敏な聴覚が現実を鮮明にさせて、余計にこの身体の体温を上げた。腰が揺れて男の先端が喉の奥に入る。鼻に毛が触れて顔を顰めようとするも、俺の下肢への刺激が止まらなくなって来て、僅かな口の隙間から言葉にならない声が唾液とともにだらだら垂れ落ちる。もう限界、言いたいのに口を満たすそれのせいで出来ずにいれば、ぐい、と頭を強く掴まれて、だから数秒後の未来に鬱屈した。思わず目を瞑る。ごぶ、咥内に熱い精液。幾らか飲んだが酸素も余裕もないせいで大体は唾液とともに咳込みながら足元へ吐いた。見ればやはり、爪先は湿って色濃くなっている。しかしそんなことはもはやどうでもよくて、ようよう巡った酸素と下肢に留まり続ける熱にくたりと肩を落とし、高い声が混じった乱れる息に困惑する。すると視界が明るくなって、代わりに天井、セーラー服姿の男のにやついた顔。口べったべたじゃんえろい。……うるせえ、さっさと、外せよ。まだ駄目。嬉しそうに、どうやらべったべたであるらしい俺の顔を舐める。なあ、女に犯されてるみたいじゃねえ? ……、変態、の間違いだろ。言って俺は無理矢理、自分の片脚を持ち上げて先程吐精したばかりのそこ、を、先程やられたのと同じように、スカートの中に爪先を突っ込んで撫でてやる。――ほら、さっさと犯せよ変態。熱い身体を持て余しながらもそう言って男を瞠目させた俺は今、たぶん、うまく嗤えている。





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ついったろぐ。
Fさんリクセーラー服でつんでれ銀土 どうしてこうなった


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