「五月は行事がいっぱいありますねえ」 「土方さんの誕生日とか命日とかな」 「いや死んでないですって、というかあんた仕留める気ですか」 「馬鹿言うんじゃねーやアイツのことだあの妖刀だかなんだかの」 「ああそうかそっちか」 「まあ本人の命日を俺の手で作るってのも吝かじゃねーけどな」 「ちょっと沖田さん!」 「まあそれはそれとして他にもあるな、姉上の誕生日も五月、母の日も五月」 「ミツバ殿はともかく母の日副長に関係あります?」 「ほとんどかーちゃんみてえなモンだろいちいちうるせーし」 「つまりは注意せざるをえない問題児がいるということですよねそれ」 「嘆かわしい話じゃねーか誰だよ土方さんの心を痛ませてるやつは」 「……敢えて何も言いませんよ」 「しかし問題児といえば子供だな。そして子供といえば端午の節句」 「副長の誕生日ですね」 「何でィそう考えりゃ土方さんはかーちゃんじゃなくて子供じゃねーかつまり問題児じゃねーか」 「なにそれどんな論法!?」 「こうもあの人だらけだと虫酸が走らァ。山崎オメー根回しして五月一ヶ月間なるべく土方さんを屯所に来さすな」 「……。ああ、はいはい」 或る部下とその部下 休暇取らせてやれって素直に言えばいいのに、まったく * * * 2ヶ月にわたり誕生日祝ってた代物 |