君じゃなきゃダメなんだ
地獄だ。
地獄以外の何者でもない。
ナマエが友達と旅行に行ってる。
今日から三日間も。
信じられない、こんなの辛すぎる。
全部フルタイムでバイトを入れたけど思い浮かぶのはナマエのことばかり。
今何してるだろう
どんな顔してるんだろう
何の話してるんだろう
それより本当に相手は女なのだろうか
実は男と行ってるんじゃないか
おれのことが鬱陶しくて離れたかったんじゃないか
どんどん嫌なことしか思い浮かばなくなる。
自然と顔は眉間に皺が寄り、おれのレジには誰も並ばない。
何だよ見てんじゃねえよそうだよ寂しいよ。
「エースくん、顔怖いよ」
うるせえだまれハゲ散らかしてんじゃねェ店長
スマホをチラチラ見てもメッセージは届いていない。
そんなことを思いながら長い長いバイトの時間は終わって。
深夜家に帰って、スマホを見るとナマエからラインが来ていた。
裸なのだろうか、温泉に長い脚を浸けた写真。
この上が見たい
一気に冷えていた体があつくなる。
いてもたってもいられず、ナマエの部屋に入ってベッドに潜り込み、ナマエの匂いが染み込んだ枕に顔を押し付けた。
むくむくと大きくなるソコに手を伸ばす。
オカズはもちろん写真と匂い。
小学校低学年以来見たことのない、この写真の上の部分を想像するだけでこの上なく興奮する。
ナマエだけだ、
ナマエだけにしかこんな感情は抱けない。
どうしてなんだろう、なんでナマエなんだろう
わからないけど、どうしても、ナマエじゃないとダメなんだ 。
くそ、早く帰ってこい。
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