「ねぇミョウジ。」

「なに。」

「ちょっと休憩しない?というか、早いけど終わりにしない?今日はこれ以上やったって無駄だよ。脳みそがとろけちゃった。」

「そうね、同感。」



【功利的トルストイへ】 1話後



最近、ナマエとジェームズはよくこの今は使われていない変身術第6準備室にこもることがある。それは決して艶っぽい逢瀬などではなく、極めて学生的かつ真面目で健全な集いだ。

マクゴナガル先生は、変身術の授業で大いに頭角を現したジェームズとナマエに期待し、以前から暇を見つけてはみんなと少し違う課題を別途2人に突きつけたりしてきた。それは学年を重ねるごとにヒートアップし、ついにはさすがのジェームズでさえ手におえないレベルに達してしまった。3人寄れば文殊の知恵。この場合は2人だが、1人きりよりはマシと言うわけで、2人はどちらからともなくこの部屋に集まっては議論を重ねるようになった。そういう状況になったのはつい1カ月前からなのだが、2人はお互い、予想外にも馬が合うのでは?という疑念をいよいよ振り払えなくなっていた。

「ねぇ、門限まではまだ時間があるし、たまには僕とお茶でもしません?」

ジェームズの軽い口調に、ナマエはちらりと冷徹な視線を投げつけるとすっと目を逸らした。そしてさっさと自分の荷物を抱え上げると、この埃っぽい部屋を後にしようとした。こんなことが続くならいつか大掃除をしなくては、と思いながら。

「ちょっ、待って!えーと、そうだな、そう!相談!相談があるんだ!」

あからさまに取って付けた台詞だということは、ナマエが特別鋭い人間でなかったとしても容易に見抜けることだ。しかしナマエは今日とても機嫌が良く、そして急いで戻ってもリリーは監督生の会議で自室に独りぼっちになることが分かっていたので、ジェームズのこのあからさまな誘いに乗るきまぐれを起こした。

「いいわ。」

ナマエが荷物を大きな机に置いてジェームズの向かい側に腰を降ろしたら、ジェームズは自ら言い出したにも関わらず一瞬きょとんとした顔をした。

「なに。」

「え?あ、いやいや、すっごく嬉しいよ。うん。」

「今更だけど、あなたって本当に失礼極まりないわよね。」


ジェームズの淹れたお茶は、彼の人間性からは想像も出来ないほど普通だった。特別美味しいわけでもないけど、特別不味いわけでも無い。過激なスパイスが添加してあるわけでも、茶葉自体をアフリカの奥地から取り寄せたわけでもなさそうだった。ナマエはそれを特になんとも思わず口にし、礼儀として「美味しい。」と一言付け加えた。

「それは良かった。」

ジェームズはインクがもう少ししか残っていない瓶を机の上でクルクル弄びながら、何から話そうか考えた。ジェームズにとってナマエはほとんど未知数だったので、適当な話題が天気か授業の話くらいしか思いつかなかった。

「ねぇ、ミョウジの国の話聞かせてよ。」

するとナマエはゆっくりと目を上げてジェームズを見て、それからまた目を伏せた。

「社交辞令は良いわ。言いたいことがあるならさっさと言えば良いじゃない。それとも聞きたいこと?リリーのスリーサイズは拷問されたって吐かないけど。」

ジェームズはにっこり笑ったまま、目をきょろきょろと彷徨わせた。そして諦めたようにふぅっと息を吐くとツンとすましているナマエをじっと、そのハシバミ色の瞳で見詰めた。

「単刀直入に聞くけどさミョウジ、君って僕のことどう思ってるの?」

ナマエはすまし顔のままジェームズを見据えると、大きく息を吸って一息に答えた。

「傲慢でリリーを困らせる嫌なやつで偉そうで自分以外の全員が馬鹿だと思ってて思いやりに欠けて常に悪ふざけが過ぎて見てていっそかわいそうで大嫌いだって今までは思ってたけど、マクゴナガル先生のお導きのおかげで最近ちょっとだけ見直してる。そして認めたくないけど、密かに馬が合うんじゃないかとも思ってる。…認めたくないけど。あなたは、ポッター?」

「うん、僕もいつもエバンズに金魚のフンか古い物語にありがちな教育係のようにべったりと纏わりついて小さく弱いくせに強がってばっかりで真面目くさってて人間的なゆとりや面白みが無くて『学問こそ我が人生!』みたいな顔して教師に取り入るのが上手くてそのくせ得意科目の変身術ですら僕にかなわなくて全くかわいそうで嫌なやつだと思ってたけど、マクゴナガル先生のお導きのおかげで、最近ちょっとだけ、ううん実は結構見直してる。そして僕も密かに君とは馬が合うんじゃないかとも思ってる。」

今度はナマエが目をぱちくりさせる番だった。ジェームズはそのままの勢いですらすらと口にする。

「考えたら当然だった。だって僕の大好きなエバンズが大好きな君だもんね、僕が嫌いなわけがないんだよ。」

ナマエは呆然とした後、小さな声で呟いた。

「あなたって…あなたって本当は馬鹿なの?それとも…、」

「自分じゃ相当賢い方だと思ってる。それとも?」

「…いいえ。」

ナマエが首を振るのを満足そうに見たジェームズは、眼鏡をくいっと指で押し上げた。

「そう。じゃ、次の質問。」

「どうぞ。」

だんだん温くなっていく紅茶の温度を指先で感じながら、ナマエはこっくりと頷いて先を促した。

「エバンズって、僕のことどう思ってるのかな。」

ジェームズの神妙な表情を見て、ナマエはまったくあっけにとられた。恋は盲目と言うけど、まさかここまでなのかと。ナマエは、あれほど露骨に毛嫌いされていてもあのように奔放なアタックが出来るのは自尊心の強い彼のもはや才能かと思っていたのだが、実は本当に気付いていないだけなのかも、と訝しんだ。もちろん彼は冗談や、その他カモフラージュの為にこんなことを口にしたのかとも考えたが、到底納得出来る理由を見つけることが出来無かった。

「あーえーっとその、ポッター。お気の毒だけど、彼女の親友である私の目にはあなたに好意があるようには映らないわ。」

ナマエは慎重に言葉を選んだ。失礼にならないぎりぎりのラインを見定めて、これなら伝わるはずと思った。案の定ジェームズはちょっとしゅんとして、それから気を取り直したように顔を上げた。それに同情したナマエは少し優しい声を出す。

「ねぇポッター、リリーに話しかけるときもこんな風にしたら?」

「こんな風にって?」

「つまり、ごくナチュラルにってこと。」

「エバンズに話しかけてるときの僕って、アンナチュラル?」

ナマエはまた困った。どうやら本当に気付いてないらしい。

ナマエは、だんだんジェームズが身近に、そして好ましい人物であるように感じていた。彼だって、恋に悩む1人の同級生なのだ。多少の問題はあったとしても。

「ポッター、あなたっていつもリリーの前では気張りすぎちゃってるの。リリーに良いところを見てもらおうとか、格好良く映ろうとか、そういう色んな下心が丸見えで。それはリリーにとってはあんまり愉快なことじゃないわ。彼女はとても聡明で賢明な人だから。」

ナマエが一生懸命放った言葉をはさんで、2人の間には共通認識が生まれた。それは、本当にこのヒトは良い人なのかもしれない、というものだった。お互いどこか癪だが、リリーが大好きという大前提においては、それこそ1年生の頃から共通点を有していたのだ。

「あなたがそうやって気張れば気張るほど、本当に大好きなんだってことをリリーに正しく伝えるのには向かないアクションになる。熱意は嫌な方向に伝わるだけ、空回りって感じで。」

「…そうかな。」

「えぇ。私はポッターのご指摘の通りいつもリリーの隣であなたを見てたから、真剣に人を不愉快にすることにしか行動のベクトルが向かない人なのかと思ってたもの。でも冷静っていうか、普通にしているあなたと話したら、知的だし話は上手だし、なかなか好感触よ。リリーに相応しいかもしれない。」

「そうかな。」

「疑うんなら、一度私の言う通りにしてみたら。それで駄目だったらまたあなたの思うようにやったら良いんじゃない?」

「疑ってるわけじゃないよ。」

「まぁなんにせよ、焦らずゆっくりやることね。」

「うん、ありがとうミョウジ。」

ジェームズは紳士的に言うと、残りの紅茶を一気に飲み干した。ジェームズの紅茶は、シリウスと違って大層雑に淹れる為カップの最後が異様に苦い。思わず眉を顰めそうになって、なんとか誤魔化した。

「ミョウジは誰か好きな人いないの?」

「私?いないわ。『学問こそ我が人生!』。」

ナマエはにやっと笑ってわざとさっきのジェームズの言葉を引用した。

「それに私って、そういうタイプじゃないでしょう。」

「そういうタイプって?」

「色恋沙汰にキャーキャー言うタイプってこと。」

恋の話自体久しぶりだったし、男の子とこんな話をするのは初めてだったナマエは、なんだかくすぐったいような大人になったような不思議な感覚を味わった。一番仲が良いリーマスとはこんな話はしないし、女の子同士だっていつも聞き手に回るだけで自分のことはあまり話さないことが多かった。

「去年、ハッフルパフの先輩に告白されたってちょっと噂になってたじゃないか。」

「ああ、あれ。」

「真相を教えてよ。」

「もちろん断ったわ。彼ロリコンだって有名だし。ねぇポッター、あなたに見栄を張ったってしょうがないから告白するけど、私って身長とか顔とか、そんな幼いパーツが大好きな人にしか言い寄られたこと無い気がするわ。考え方とか、人間性に異性としての魅力を感じてもらったことがないのよ。」

「多少は仕方ないんじゃないかな。シリウスを見てごらんよ。いつもミーハーな女の子にばかり言い寄られてる。」

ジェームズは、シリウスの名前を出した瞬間場の空気が明確に凍りついたのを感じた。つい2日前の悪夢のような湖畔での出来事をナマエが頑なに思い出さないように努めているのは徹底的にシリウスのシの字すら視界に入れようとしないナマエの態度を見ればすぐに分かった。シリウスの方には、また別の事情があるようだったが。

「ブラックは本当にそういうのが好きなんでしょ。ブロンドとボイン。分かりやすくて大変結構ですこと。」

ナマエは後半マクゴナガル教授のような口調でそう言うと、紅茶をぐいっと一気飲みして、その渋さに眉を顰めた。

「あー、理想が高いんじゃない?ロリコンでも、適当に付き合ってみたら案外楽しいかもしれないし、相手だってあっという間に君の内面に惹かれるかもしれない!」

しばし沈黙が流れて、ジェームズは紅茶のおかわりをナマエと自分のカップそれぞれに並々と注いだ。

「恋愛って、そんな適当なものじゃないでしょ。ブラックじゃあるまいし、そんなデパートの試食みたいなことしてたら相手を傷つけるだけだわ。それともポッター、こんな考え方を理想が高いって言うのかしら。」

「いや。いいんじゃない。僕そういう人好きだよ、誠実で。」

「ありがとう。それに私ね、可愛くないことを言うと、愛とか恋とか、そういうのあんまり信じてないの。人の心は移ろいゆくものでしょう?お互い想い合ってるなんて、とっても難しいことだと思わない?まさに奇跡よ。」

ジェームズは片眉をあげてナマエを見た。彼女にここまで言わせてしまう何かが、彼女の過去に存在するのだ。それが何かは分からなかったが、真面目ながらもどこか傲慢に見える彼女の態度は自分に似たものがあり、きっと自分と同じように何の苦労も挫折も知らないお嬢様育ちだと勝手に思っていたジェームズは少し面食らった気分だった。そして、恋に溺れて酷い思いでもしたことがあるんだろうかと想像した。

「そんな君に、僕の尊敬している人の言葉を紹介してあげよう!『自分の女房しか女を知らなくとも、彼女を愛した男は千人の女を知っているよりも女についてくわしく知っている。』っていう名言なんだけど、」
「トルストイ!」

「知ってるの?読んだことある?やあ、これはいよいよ僕らって気が合うみたいだ。」

「意外だわ、ポッターあなたご両親とも魔法使いじゃなかった?マグルの本なんて読むの?」

「それはもちろん!エバンズが読んでたのを見たのがきっかけだけどね、有名どころは一通り読んだよ。」

「へえー。トルストイで一番好きな話は?」

「戦争と平和とアンナ・カレニナしか読んだことないんだ。どっちも素晴らしかった。」

「私はクロイツェル・ソナタ。」

「それってどんな話?」

「嫉妬狂いの主人公が奥さんを殺すまでの心理描写がひたすら書いてある小説で、列車の中を舞台に語り手が主人公の紳士の独白を聞くお話よ。世の中の乱れた性についてトルストイの考えが色々書いてあって、私が見立てたところの結論は「一生童貞万々歳!」かしら。単純には2種類あって、ただたんに単純なものと、複雑怪奇絡まりあって最終的に単純になってしまったものとに分けられるらしいんだけど、このお話は間違いなく後者。貞操と不貞、死と人生、男と女、結婚と破局、色んな相対することが上手に書いてあるの。それが実に陰湿でとっても面白いのよ。ただ1つ注意があるとするなら、この本を読んだ後はますます愛なんて欠片も信じられなくなっちゃうってことかしら。紳士の妻への執着は、結局利己的な感情から生まれたものだったわけだし。」

「…驚いた。タイトル含め若干4996文字目に君の口から童貞って言葉が出てくるとは思わなかった。」

「どうもありがとう。ポッターを驚かせられて光栄だわ。」

ナマエは優雅に言って、紅茶のカップの縁についたリップクリームを指先で拭った。

「是非今度読んでみることにするよ。」

「いやだ、おすすめしたわけじゃないのよ。なんだかポッターが読んだら間違った方向に思い詰めちゃいそうで恐いもの。」

「どういう意味?」

「そのまんまの意味よ。」

ナマエはぺろりと舌を出して笑った。ジェームズは納得行かない、という顔のまま「ますます読みたくなった。」とだけ言った。

「でもポッター、トルストイって夫婦仲は最悪だったらしいし、こうも言ってるわ。『一生涯ひとりの異性を愛することは、一本の蝋燭が生涯燃えることと同じである。』」

「そうなの!?」

「盲目的に敬愛するには、男女論にちょっと問題がありすぎるわね。」

ナマエが尊大な態度で言ったので、ジェームズはすっかり敗北感を味わった。マグルの分野で張り合おうとしたのがそもそもの間違いだったと悟ったのだ。

「…分かったよ。天才とは得てしてそういうものだ。」

「あなたみたいに?」

「ねぇミョウジ、君ってやっぱり僕が大嫌いだろう?」

ジェームズが頬を染めて言うと、ナマエは勝ち誇った顔でにやっと笑った。

「あらバレちゃった。」

「ちぇっ。」

「冗談よ。さぁ、そろそろ戻りましょう。あんまり遅くなるとプリングルの徘徊時間になっちゃう。」



この角を曲がったら太った婦人の前に出るという場所まで来て、ジェームズは突然足を止めた。ナマエが驚いて振り返ると、ジェームズは真面目な顔で微笑みながらナマエを見ていた。

「シリウスのこと、まだ怒ってるの?」

ナマエにとって、全く予想外の言葉だった。なぜここでいきなりシリウスが出てくるのか、理解出来なかった。

「一昨日のこと?」

「うん。シリウスは反省してる。リーマスにこっぴどく怒られたし。罰は受けてる。」

「…別に怒ってないわ。避けてるのは、なんていうか、あんまり関わりたくないだけ。」

「それって怒ってるんじゃないの?」

ジェームズは、無表情のまま言った。ナマエはジェームズが本当にシリウスを大切に思っているのだと改めて理解したが、早く自室に帰りたい気になった。もちろんそんなこと、ジェームズが許してくれるとは思わなかったが。

「怒ってはいないわ。でも自分でも良く分からないの。酷いことを言われたのは確かだけど、なんていうか、今はそれよりも同情が勝ってる。」

「同情?」

意外な言葉に、ジェームズは片眉を上げた。

「ええそう。私は彼を詳しく知らないけど、可哀想な人のように感じることが今までに何度かあったわ。」

「可哀想?シリウスが?どうして?」

ジェームズらしくない矢次な質問に、ナマエは少し考えてからジェームズのカンに触らないように慎重に言葉を選んで答えた。

「なんていうか…、必要以上にとらわれてる?格好良い自分、家柄を打破しようとしている自分、に。ねぇ私が言いたいこと、なんとなく分かるでしょ、あなたなら。」

ナマエは焦れたように首をしゃくって見せた。両手に山のように抱えた荷物がいい加減重たくなってきたのだ。

「…まぁ。」

「言ってあげたほうが良いわよ。そんなの馬鹿みたいだって。」

ナマエはピリッと辛辣に付け加えて、くるりと踵を返した。その後をゆっくりと追いながら、ジェームズはナマエの小さな背中を見つつナマエの言った言葉の意味を考えた。

「ねぇミョウジ?ミョウジって今好きな人、いないんだよね?」

「イエス。」

「これまでには、いた?」

「イエス。ポッター悪いんだけど、」
「シリウス…じゃないんだよね?」

ナマエの苛々とした言葉を遮るようにして、ジェームズは尋ねた。これまでの経験で男の勘は全くアテにならないものだと知ってはいたが、尋ねずにはいられなかったのだ。ナマエの言い様はまるで、まるでシリウスを想って理解しようといつもいつも見てきた人のもののようだった。

「はっ?いや、それは全力で否定させてもらうわ。そりゃ顔は良いと思うけど…、失礼を承知で言ったら真逆の人がタイプよ。」

ナマエのきょとんとした顔を見て、ジェームズはちょっと残念に思いながらナマエに謝った。

「…いや、そっか、うん。ごめん、なんか変なこと言って。」

ジェームズは、一瞬ナマエがシリウスの彼女になったらどんなに素敵だろうと思ったが、それはあまりに夢想的な気がして、すぐに打ち消した。

「じゃあ私は部屋に戻るから。また明日。」

「うん、おやすみ。」

「おやすみなさい。」


End?


「ねぇシリウス、僕がもし君のお父さんだったとして、お嫁さんに推薦したい子がいるんだけど。」

「はぁ?なんだよジェームズ、藪から棒に。だいたい君はいつから俺の父親になったんだ?」

「だからもしもの話だよ。ねぇ、誰だか知りたいかい?」

「もしもだなんて、そんな非生産的な話はしたくないね。というか、いつものジェームズらしくないぞ?」

「…うん。今日はなんだか、色々刺激が多すぎて、ちょっと己を見失ってるんだ。もう5年もこの学校のこの寮に属していて、僕は全てを知った気になっていたのかもしれない。井の中の蛙だったのかも。ねぇシリウス、本当に探しているものって、案外身近にあったりするのかもよ。人間を表層的にとらえちゃいけないのかも。」

「かもかもうるさい。なんだよ、エバンズになんか言われたのか?」

「あぁエバンズ。そうなんだ、エバンズって本当に素晴らしい女性だよ。人を見る目も確かだね。」

「…だから君を毛嫌いしてるのか、ジェームズ・ポッター。そうなのか。自分で言ってて悲しくならないわけ?」

「ひぃ!シリウス!うっ、酷い!そんな言い方あんまりだ!僕はそんなことを言ったんじゃないのに!もういい!シリウスなんて勝手にヤリまくって病気とかそんなんが移されれば良いさ!寝る!」


「…俺もいまだに時々ジェームズが分かんないよ。」


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