Cendrillon | ナノ


▼ *08
これで終わり。


「透さん、景光さん。あのね、工藤君が今回の件に関わっているって、人に言わないでほしいの」

 警察官が慌ただしく動き回る中、息をついている幼馴染たちに菫はコソコソと耳打ちをする。やはり今後の事を思えば、新一の事が公になるのはよろしくない。だが、菫の心配は無用のものだった。零と景光は既に口止めされているらしいのだ。

「ああ、それなら実はもう服部君から、工藤君が関わっている事は他言無用って約束させられてるんだよ。でも何でだろうね?」
「まぁ、僕達もあまり裏を探られたくないのは同じですし、何か問題が起きない限りは沈黙するつもりですよ。でも……」
「でも?」

 零が一瞬言葉を止める。そして零にジッと見つめられ、菫は首を傾げて問い返す。

「むしろ菫さんが、どうしてそんな事を気に掛けるのか? と気になりますね」
「う……」

 藪蛇だった……と、菫がしどろもどろになっているところに和葉が駆け寄って来た。

「菫さん! 大丈夫やったんか!」
「和葉ちゃん……私は大丈夫。和葉ちゃんは怪我してない?」
「してへんよ。大丈夫や!」
「良かった……。でも、今回は足手まといになってごめんね……」

 無事保護された安心感もあって再び罪悪感がもたげてくる。菫は心配そうに声を掛けてきた和葉にもう一度謝罪した。

「何ゆうんや、菫さん。そんな事あらへんよ。それゆうたらアタシかて同じようなもんやん? それに菫さんはアタシの事いっぱい励ましてくれはったし」
「でも……」
「アタシ一人じゃきっと怖かったと思うんよ? 菫さんがいてくれて心強かったんや。ほんまやで?」

 和葉は菫に励まされたと言うが、菫からすれば逆である。良かれと思って未来を変えようと介入したが、結果的にそれは失敗した。内心ひどく落ち込んでいた菫に、和葉は持ち前の明るさや前向きさで慰めてくれていた。互いに悲観的になりそうな思考を鼓舞させようと懸命だった。

「それは私もだよ。和葉ちゃんが助けは来るからって、言ってくれて元気になれたもの」

 二人は監禁中、恐怖をひた隠し相手を励まし合っていたのだ。そのおかげで菫と和葉は、出会って間もないながらも急速に仲を深められている。それだけは怪我の功名だったのかも知れないと菫は思う。だがその時、和葉も不安だったのだと聞いて、自分がいた事でそれが軽減されたというならば、菫は少しだけ自分がした事が肯定されたようで救われた気持ちになった。

「和葉ちゃん……ありがとう。私もね、一人だけだったらもっと怖かったと思う。和葉ちゃんと一緒にいたから気持ちが楽になったよ」
「ならお相子やん! お礼言われる事ちゃうんよ……って、あっ! 菫さん怪我してるんちゃうか? 腕に包帯巻いてる!」
「あ、これはね、大丈夫だよ。擦り傷だから。手当てもしてもらったしね? え、と……あ! そうだ。あの、服部君?」

 今度は反対に和葉に申し訳なさそうな顔をされ、菫は慌てて話を変えるついでに、少し離れた所にいた平次に先ほどから気になっていた事を尋ねる。

「ん? なんや?」
「あのね、その持っている刀、ちょっと見させてもらっても良い?」
「これか? 菫はんに渡して大丈夫かいな。鞘がないんや。しかもこれ、妖刀村正やで? たぶん」
「「「村正!?」」」

 その場にいた菫の事情を知る何人かが声を揃えた。それに驚いたのは平次だ。

「ど、どないしたんや?」
「そうや! 平次も刃文がなんたらウンチクたれとったわ……」
「ほら服部君、菫さんから聞いてない? 商品が盗まれて京都に来てるって」
「あー、平次兄ちゃん、刀の盗難は聞いてたけど、村正って名前自体は聞いてないかも。でも源氏蛍が絡んだ刀の盗難事件があったって知ってたんだから、連想してしかるべきだよね……」

 平次と共にいた蘭やコナンが、現在ここにあるその刀が菫のではないかと告げる。

「うっさいわボウズ! しっかし、盗られた刀ちゅうのは村正やったんかい。しかもこれ、菫はんのなんか? 危ないでぇ?」

 菫の所有の刀が盗難に遭った事は平次も最初の出会いで聞いてはいたが、村正だとまでは伝わっていなかったようだ。鞘は壊れてないらしく抜き身の刀を菫に渡すか迷っている平次から、景光が代わりにその刀を受け取る。それを菫に見やすい高さに掲げながら景光は問うた。

「これは確かに村正の作だろうけど……どうだい、菫さん? 菫さんの預けていた刀かな?」
「そうですね……刀身に関してはもう少し明るい所でよく見ないと何とも言えないです。柄に被われて隠れているなかごも確認しないと……。でも鍔は見覚えがあるものです。わざわざ鍔を取り換えないでしょうから、うちの村正の可能性は高い気がしますけど……」

 実際に手入れを施した刀剣研磨師にも確認するのが確実だろうと、この場では菫も断言はしなかった。

「それにこれ、証拠品扱いになりますよね?」
「そうですね。まず警察に押収されますね」
「多分この事件は起訴されるから、長期間警察に保管される事になると思うよ?」
「そうやな。もし菫はんの所有物やったとしても、すぐには返却されんやろなぁ……」

 零やコナン、平次達から気の毒そうに慰められたが、菫は首を振った。

「でも、いずれ戻って来るなら問題ないですよ。所在不明が解消されただけでも収穫です」

 盗難品の行方も分かり、警察で厳重に保管されるだろう事から、菫は曰くありの一品が世に出回らない事が確定しただけで充分であった。

「あ、そうだ。村正に応急処置だけさせてくださいね?」

 そして菫は思い出したようにポケットからあるものを取り出す。大判の白い布と革紐だった。

「菫さん、何それ?」
「これ? 村正をお祓いしてくれる筈の人から預かった護符みたいなものかな?」

 コナンの問いに菫はその布を広げてみせる。真っ白い布には中央に五芒星、そしてよく読み取れない言語が布の四方を縁取るように描かれていた。

「胡散臭いだろうけど、気休めにね? しばらく警察に預ける事になるから、その保管期間中に悪い事が起きないようにって……」

 気休めなどと濁しはしたが、ヴィオレから渡されていたもので効果は絶大だ。しかし、この手の話に理解がない者からすれば到底信じられないだろう。それが分かるので菫も反対されないうちに、景光の持つ村正の抜き身の刃を手早くその布で覆ってしまう。また紐を巻き付け外れないようにした。

「取りあえずこれで包んでおけばオーケーです! 一安心!」

 満足そうな菫を見て、日本の刀に西洋の護符は効果があるのだろうか? と首を傾げた者も数人いた事は菫も見ない振りをする。

(すごく効くんだけどなぁ。今までヴィオレさん達が解呪する前の物を持ち運ぶ時、これを使ってたんだもの)

 しかし、詳しく説明すればするほど怪しくなるのがこの手の話なので、菫はそれ以上説明する事は避けるのだった。



 * * *



「そういえば、安室さん。ポアロの仕事は大丈夫なんですか?」

 蘭が首を傾げ零に問う。単純に疑問に思ったようだ。

「今日はポアロのシフトではなかったんです。別件で動いてましたけど、菫さんの一大事ですからね」
「そうや。さっきから気になってたんやけど、この人、誰なん?」

 犯人たちと同じ着物を着ている景光と零を見て、平次と同様に潜り込んでいたのだろうとは和葉も予想できたようだ。だが零に関しては初見のため、和葉は首を傾げている。

「俺が呼んだ助っ人だよ。遠山さん」
「ああ、和葉。その人、景光はんの仕事仲間らしいで?」
「安室透です。よろしくお願いします」
「仕事仲間? 景光さんは情報収集が得意ゆうてたっけ?」
「景光さんには仕事で良く協力してもらうんですよ。僕は探偵なんです。あそこにいる毛利先生に弟子入りして、勉強中の身なんですけどね?」

 零が和葉に自己紹介している傍らで、再び蘭は景光の発言に不思議そうに問い掛ける。

「景光さん、安室さんとも知り合いだったんですか?」
「俺は何でも屋みたいなものだからな。探偵の安室とは持ちつ持たれつなんだ。まぁ、安室も菫さんと同じくらいお得意さんだよ」

 景光と零の関係は同業者のようなもの……という事になったようだ。しかし、その発言に平次が反応する。

「しかし、景光はんも安室はんもただ者やないな? 山能寺で毛利のおっちゃんのとぼけた推理のあと、オレらと同じタイミングで、あの暗号の謎解いてたやろ?」
「そういえば、景光さんとは六角堂から一緒に行動を始めて、その時に暗号を見せたんだよね? その時、誰かと連絡を取っているなって思ってたけど、それは安室さんだったのかな? そのすぐ後に安室さんと山能寺で合流になったし」

 どうやら零はコナンたちと小五郎が推理ショーを披露していた山能寺で合流していたようだ。

「そうだな。安室にも情報共有してた。だが、本当にコナン君はよく見てるなぁ? それにさっきの君のアシストは見事だったぞ?」

 コナンの指摘に景光は幼馴染たちの発言の根拠の一端を見たのか、楽しそうに問い返した。屋根の上の犯人の刀にボールを当て、平次に反撃のチャンスを与えた事もやはり印象深いようだ。景光から怪しまれている事にコナンは、慌てて話を変えた。

「そ、そんな事ないよ? たまたまだよ? あ、そうだ! 二人とも菫さん探してたんでしょ? 何で黙ってたの?」
「せやせや。菫はんまで攫われてるとは思わんかったわ。和葉が人質になっとるって電話が来るまで、何でオレ達にも教えてくれなかったんや? 人質は二人や言われて一瞬、首傾げたで」
「電話が通じないってだけじゃ、警察は要請できないだろう? 菫さんが攫われたっていう確証もなし。でも不安要素はあった。それで東京から安室を呼んだんだよ」
「ええ。もし菫さんに何もなかったら、大事になっていた時にバツが悪い思いをするでしょうから、ギリギリまで黙ってたんです。ただ犯人がいるならば源氏蛍だろうと踏んで、服部君のそばにいれば犯人から接触してくるだろうという読みは当たりましたね」

 さらりと零が言った言葉に平次も苦笑するしかない。

「なんや、オレはダシにされとったんか? 抜け目のないやっちゃ」
「いやぁ、悪かったね? ま、俺達的には緊急事態だったから、許してくれよ」

 景光も笑いながらあまり悪びれもせずにそう言ってのける。

「はぁ……二人ともええ性格しとる。まぁ、しゃーない、許したるわ。色々協力してもろたしな。しかし、東京にも頭の切れるんは工藤以外にもおるんやなぁ……」
「安室さんも景光さんも、平次兄ちゃんの水晶玉の正体、ボクが指摘する前から二人とも何だか分かっていたみたいだもんね?」
「あぁ、それは菫さんが言っていたんですよ。あの水晶玉は仏像の白毫だと思うって。菫さん、美術商ですから」
「なんや、菫はん。知ってたんなら、はよ教えてーな」
「ご、ごめんね? 服部君の思い出の品みたいだったから、変な事言えなくて……。あの……手掛かり、何にもなくなっちゃったかな?」

 菫はそんな事を平次に尋ねた。監禁時、不安から目を逸らすため菫と和葉はちょっとした雑談をしていたのだが、その時の事を菫は思い出す。そこで正に後々出てくる話題を菫も聞いてしまっていたのだ。

(さっき和葉ちゃんが言ってた小さい頃の話で、お化粧した着物姿を服部君に見せようとした事があるって聞いちゃったから、気になっちゃったんだよねぇ)

 そのため、思わず平次が初恋の真実を知る糸口を見つけているか、菫はつい確認してしまう。

「いや……少し気になる手がかりみたいなもんは見つけたわ」
「そっかぁ……良かった」

 恐らく和葉は平次の知る誤って覚えた手まり歌を歌ったのだろう。そして、菫は問題なく知っている通りの展開になった事を喜び、ほっとしたように微笑んだ。しかし平次はその菫の様子を訝しむ。

「なんやぁ? 菫はん、オレの初恋の人の事、何か知っとるんか?」
「え……まさか――」
「え? 何、平次の初恋の人がなんやて? 何の話してるん?」

 平次やコナン、そして零と景光たちが話をし始めた辺りから、蘭や和葉も二人で会話をし始めていた。だが、平次の口から気になる言葉が飛び出た事で、和葉も菫と平次の話に混ざり込んでくる。

「やいのやいのしつこいのぉ。お前には言わん」
「ええ〜なんでやの? 菫さん、何の話して――」
「皆さん、署までご同行頂けますか? 調書、取らせてもらいます」

 平次と和葉の問答はもう少し続きそうだったが、そこへ犯人たちを拘束し終えた警察――綾小路が声を掛けてきた。それに和葉がややうんざりしたような声を上げる。

「あぁ、そうやった。すぐには帰れへんのやった……」
「しゃあないやん、和葉。お前、めっちゃ当事者やし」
「それゆうたら、平次もやろ」
「ま、ここにいる全員や。どうせ逃れへんのやったら、はよ警察行って用事済ませるで」

 平次の鶴の一声で、その場にいた者たちはぞろぞろと下山を始めるのだった。



 * * *



 事情聴取を受けるため場所を変えて警察へ向かう事になると、菫は幼馴染と共に景光のレンタルしていた車に乗り込んだ。コナン達は警察の車に同乗するようだ。
 車内には気の知れた幼馴染の三人しかおらず、盗聴されている心配もないという事で短時間だけながらも皆、素で会話をしていた。そして早速菫は幼馴染たちから怒られていた。

「そういえば菫。これだけは言っておこうと思っていたが、犯人に狙われているかもしれないのに、一人で外出しようとするなんて軽率だぞ?」
「確かに、俺を連れて行ってほしかったよ」
「うぅ、そうだよね? でも、自分も危ないかもしれないっていうのは、途中で気付いたの……」
「菫ちゃんの認識、ちょっと甘かったな?」

 菫は猫を被っていない二人から割と本気で叱責される。寺の中ではそのような時間がなかったため、お小言が今に回ってきた形だ。

「ヒロがそばにいるんだから、どこに行くにも連れて行ってくれないと守りようがないんだからな?」
「そうだなぁ。俺が目を離したのも悪かったけど、今度からはこういう時は俺のそばから――もしくは守ってくれる人から離れないようにしてくれるか?」
「ご、ごめんなさい。次にそんな事があったら、言いつけを守ります……」

 幼馴染から注意され、菫は縮こまって頭を下げる。菫はこの二人に叱られるのが一番堪えた。さらに今回の件で零と景光がどれだけ時間を浪費したのかと思うと菫も気が重かった。

(二人のお仕事の邪魔をしないようにって思ってるのに、私のせいで手間取らせちゃった……)

 自分に付き合ってくれていた景光はもちろんの事、零に至ってはその予定もないのに東京からわざわざ京都まで足を運ばせてしまっている。恐らく諸々の仕事が滞っている事だろう。その事に菫は頭を抱えてしまいたかった。この時間のロスを挽回するのに、二人の幼馴染はしばらく忙しくしなければならないだろうと容易に想像できた。

「本当に二人とも、ごめんね」

 菫は小さくもう一度謝った。しかし、俯いたその菫の頭を後部座席で隣に座る零はポンポンと叩く。

「反省しているならいいよ。菫が無事でよかった」

 運転している景光もバックミラー越しに菫に苦笑してみせる。

「そうだな。菫ちゃんが無事なら、多少の問題は大した事ないさ」
「零くん、ヒロくん、本当にありがとう」
「でも、菫……」
「え? 何?」

 そこで再び零は言葉をためた。何故か零はニコニコと笑っている。それが菫にはどこか不穏に見えた。

「れ、零くん? でも……何かな?」
「菫には発信機をつけてもらう事が決定した。僕達の間で」
「はい?」

 まるで豆鉄砲を食らったかのように菫はぽかんとした表情を浮かべる。

「今回はスマホのGPSが追えなかったからな。そもそもスマホだとその辺に捨てられたり電源を落とされたら最後、居所が補足できない。何か普段から身につけられるものを僕達で探しておくよ」
「はっしんき。……え? 発信機だよ? 私に必要ないよね? 僕達って事はヒロくんも賛成? あの、ヒロくん? 冗談だよね?」

 菫は恐る恐る前方の景光を見やった。何かを期待するような菫の視線を受けて、運転中の景光もバックミラー越しにニコリと微笑む。だが景光は、菫の期待する答えを返してはくれなかった。

「菫ちゃん、身に付けるものはアクセサリーが良いか?」
「ヒロくんまで!?」

 最後の良心である景光までこの案には異存がないようで、菫は目を見開いて驚く。

「いやぁ、昼にコナン君や服部君と合流した時、少年探偵団の子供達と少し話をしたんだけど、彼ら発信機のついたバッジを持ってるんだってね? 有用そうだなって思ったんだよ。ゼロ。俺は菫ちゃんには腕時計型が良いんじゃないかって思うんだけど」
「腕時計か……良いかもしれないな。指輪やネックレスのアクセサリータイプより仕込める部分が大きく取れそうだし、何より普段使い出来るから怪しまれなさそうだ」
「それに今菫ちゃんが使ってる時計、傷だらけだし新しいのを贈るのにはちょうどいい」

 菫の腕時計は縄を切る拍子についたと思われる傷でだいぶ傷んでいた。景光は菫の手首の怪我の手当てをする際、その傷のついた腕時計を確認しており、新しいものに取り換えるタイミングとしても違和感がないと言った。

「あの、発信機ってあれでしょ? 親や飼い主が子供とかペットに持たせる、居場所を把握するみたいなの? え、それ、私もつけるの?」
「ペットにつけるとか、そんな物は使用しないから安心しろ」
「零くん。問題はそこじゃないの……」

 わざとなのかそうでないのか、零が真面目な顔でそう言うが、もちろん菫が言いたい事はそこではない。

(発信機って、この場合なんだか迷子防止みたいな意味合いに聞こえるのは気のせい?)

 自分はこの年で迷子札をつけられるのかと、菫は片手で額を抑え込み項垂れる。いるかいらないかと問われれば菫としてはいらない。だが、幼馴染たちが自分にそれを持たせたいというならば、そこに否やはない。
 しかし、菫としては幼馴染の筈の二人がまるで保護者のようで少し居た堪れなくもあり、申し訳なくもある。曲がりなりにも内面は菫の方が年上なのだ。

「もうこんな事、ないと思うよ? 私も気を付けるし」
「菫ちゃん。今回は俺達は妥協しないから……諦めて?」
「そうだな。諦めて、潔くそれを身に付ける事だな」
「えぇ……」

 まるで議論の余地なし、問答無用といった幼馴染たちの返答に菫は情けない声を上げた。そして東京に帰ってから数日後、菫は何故か男物の腕時計を幼馴染の二人から贈られる事になる。



ヒロさんを日常の一コマに登場させるきっかけのためだけの話だったような気がします。そして菫さんは首輪(兼虫除け)をつけられる〜。


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