Cendrillon | ナノ


▼ ∴さざ波の魔女 ∴01
赤井兄弟も出ますけど、メインは世良ちゃん。


「わぁ……暑いなぁ……」

 真夏の海など久しぶりだった。手で日除けを作りながら菫は晴天の青空を仰ぎ、感心したように呟く。そして、日焼け止めを全身に塗り込んではいたが菫は薄手のパーカーを着込んで浜辺へと繰り出した。

「さて……赤井さん一家はどこかな?」

 赤井家からのお誘いで菫は某所の海に訪れていた。菫の予定が合わず現地で合流する事になっている。

「人が多いから、探すのは難しいかなぁ? どれも似たり寄ったりだし……」

 直前に携帯で大体の場所と目印は聞いているので、それを頼りにサンダル越しに砂の感触を感じながら、菫は歩き回る。混雑している浜辺で辺りを見回すが、早々には見つかりそうにない。
 そんなキョロキョロと人探しをするような、一人だけの女性という風体は、どうしても夏の海辺の風物詩の格好の餌食となった。

「君、一人?」
「俺達と遊ぼーぜ?」

 何とも軽そうな二人組の男性に声を掛けられ、菫は身動きが出来なくなってしまう。

「あの、すみません。人と来ているので……」
「嘘だー。君、さっきから一人だったでしょ?」

 波打ち際で足を濡らしたりするのは楽しいと思うが、肌を露出させるのが苦手なため、菫は水着自体を好き好んで着たいとは思っていなかった。

「いえ、本当に待ち合わせしてるので……」

 だが、海に誘われたからにはそれを着なければ空気が読めないと思われるだろう。もちろん菫も正に今、水着を身に付けていた。ただあまり乗り気ではない菫が妥協案として選ぶような水着は、パレオが必須である。

「それじゃ、その人達と合流するまで、俺達と一緒にいようぜ?」
「いえ、知り合いが待ってますので、すみません……」

 腰回りというより下半身はシフォン生地のパレオでその曲線しか見えはしない。さらにそれに合わせたビキニは所謂ホルターネックだが、そこまで扇情的なものではなかった。そういうデザインのものを選んだので当たり前なのだが、デコルテはほぼ隠れている。その上、菫はパーカーも着ているのだ。

「ちょっとだけ俺達に付き合ってよー」
「そうそう。きっと楽しいって!」

 つまり菫としては、海辺でナンパをするような男性の目を引くような見た目ではないと思う。だが、菫に狙いを定めた二人組はしつこく付きまとい、菫を解放しようとしなかった。

「ですから、無理なんです。本当にすみません」

 菫は二人の男の絶え間ない、のらりくらりとしたその話術に捕まってしまう。二人がかりのそれをさらりとあしらえずに、その場を振り切れなかった。
 しかし、そこに助けが現れた。菫はちょうど真正面からやって来る人物と目が合う。

「あ……」
「菫」

 低い落ち着いた声だ。普段アメリカにいるため滅多に会えないが、以前会った時より声に深みが増しているような気がした。
 声の主はゆっくり近づいてくる。そして菫に付きまとう男達をまるで真上から見下ろすようにしてサングラス越しに睥睨した。

「そいつは俺の連れだ。お引き取り願えるか?」
「秀一さん!」

 菫は強張っていた表情を嬉しそうに綻ばせながらその名を呼ぶ。

「え〜、本当に男連れかよ……」
「げっ、デカッ! 怖っ!」

 菫の弾んだ明るい声と相手の鋭い目つきに、二人組の男はガッカリした声を上げる者と、その迫力に後ずさる者とで反応が分かれた。

「まだ何か用があるのか?」
「「ありませんっ!」」

 秀一がサングラスをずらし、その鋭い眼光を二人組に向けると男たちは揃って首を振る。二人組は無駄な事はしない主義なのか、脱兎のごとくその場を去っていった。



 * * *



「菫、大丈夫か?」

 秀一は男たちに見せた表情を緩め、菫に声を掛けた。

「はい。秀一さん、ごめんなさい。お手を煩わせてしまって……。でも、ありがとうございます。一瞬でいなくなっちゃいましたね」
「まぁ、こんな所にいる割には、引き際を弁えているやつらだったな」

 男たちが走り去った方向を見やりながら秀一は呆れたように呟く。

「それにしても……秀一さん、久しぶりですねぇ」
「あぁ、久しぶりだ。だが、菫も無理に母に付き合わなくても良かったんだぞ?」
「そんな事ないですよ? 誘われたのは嬉しかったです。久しぶりに秀一さんにもこうやって会えましたしね?」

 ニコニコと菫は笑いながら、秀一との再会を喜ぶ。だが、菫は一度この旅行の誘いを断っている。
 何故なら時期的にこの旅行で秀一と真純、そして工藤少年達の初対面のイベントが発生すると思われたからだ。物語的にはあるがままに任せても良い類の出来事だった筈だと菫は記憶している。また他にも理由はあった。

(久しぶりの再会なら、家族水入らずの方が良かったんじゃないのかな? でも今回はメアリーさんが、なんだかすごく熱心に誘ってくれたんだよね?)

 あっさりしている印象のメアリーからかなり積極的に旅行に誘われ、菫は断り切れなかったのだ。だが、事件自体は名探偵がそろい踏みで、解決する事も分かっている。傍観に徹すればさほど問題ないかと菫は考えを改めると、結局旅行へ参加する事にした。

「俺も菫も来るから帰って来いと言われて、それで母さんに釣られた訳だがな……。まぁ、これから忙しくなるから、親孝行の一種だ」
「私なんかで釣られてくれて嬉しいですよ?」

 今回の赤井家の家族旅行に何故誘われたのだろうと菫は首を傾げていたが、秀一の言葉で自分は釣り餌だったらしいと分かる。それが秀一に本当に効果があったのかは疑問ではあるものの、声を掛けられた事自体は紛れもなく嬉しかった。
 また参加すると決めてしまえば、滅多に会えない秀一に会える事に目が行く。確かに秀一が言う通り、今後はFBIに入るために秀一とは日本ではなかなか会う事は出来なくなるだろう。この機会を楽しむべきだと前向きにとらえた。

「しかし、菫はこういうアウトドアは苦手じゃなかったか?」
「深い所じゃ泳げないですけど、波打ち際で遊ぶのは好きですよ。まぁ、正直に言うと、水着を着るのを躊躇しましたけど……って、秀一さん。目元、怪我してますね?」

 サングラスで目立たなかったが、痣があるようだ。そういえばホテルでメアリーから手刀を受けるのだっけ……と菫はぼんやりと思い出す。最近ではノートに記録している事件でも、書きとめなかった些細な情報などが菫はあまり思い出せなくなっていた。

「あぁ、これか。母さんとやりあってな……」
「親子喧嘩はほどほどにですよ?」
「母さんに言ってくれ」
「ひゃあっ」

 自分は悪くないと言わんばかりの表情を浮かべた秀一に、菫は頭を少し乱暴に撫でられた。だが、菫の頭を撫でた秀一は、その手に伝わってくる温度に眉を顰める。

「菫、帽子はないのか? 熱中症になるぞ」
「あ、はい。海風に飛ばされちゃうかなって思って、今日はパーカーのフードで代用するつもりだったんです」
「それならもう被っておくんだ。後頭部がかなり熱くなっている」

 秀一はそう言って早速菫にフードを被らせる。菫もフード越しに自分の頭に触れてみたものの、布越しのためあまりよく分からなかった。

「そんなに熱かったですか? 気付かなかったです……」
「……菫は気付いたら倒れているタイプだな」
「そんな事ないですよ! 体調がおかしくなったら、さすがに途中で気付きますよ!」

 少し大きめのパーカーだったため、目元まで隠れがちで少しばかり視界不良に陥る。しかし、これから主人公たちと出会う事を考えれば、この方が都合がいいかもしれないと、菫は大人しくそれを被ったままでいる事にした。

「そう言えばメアリーさん達はどこでしょう?」
「俺だけ先に来たんだ。母さん達は後から合流するだろう」

 菫の問いに何気なく答えた秀一だったが、それは菫を海辺で一人にすると危ないという判断も多分にあった。そしてその懸念は現実のものとなったので、自分の判断は間違っていなかったと内心ため息をついていた。
 だがそれはおくびにも出さず、事前に用意していたパラソルを設置した場所まで、秀一は菫の背に手を当て案内するのだった。



 * * *



「菫お姉ちゃん!」
「菫ちゃん、久しぶり!」

 秀一にパラソルまで連れられた後、菫は海の家で飲み物を調達していた。その帰りに菫は真純と秀吉とばったり遭遇する。

「あ! 真純ちゃんに秀吉くん。久しぶりだねぇ。元気だった?」

 真純の手をしっかり握っている秀吉に、菫も思わず笑みが零れた。駆け寄って来る真純の頭を菫は撫でてやる。あまり会える回数は多くないのだが、真純は菫を姉と呼んで慕ってくれていた。

「あれ? メアリーさんは? 二人と一緒じゃないの?」

 辺りを見回してもメアリーらしき人物は見当たらない。

「母さんならホテルに、秀一兄さんを迎えに行ったよ」
「え? さっき秀一さんと合流したけど、一人だけだったよ? 皆はあとから合流するって……」
「そうなの? 一緒に来ると思ったんだけどな?」
「ねぇ! 菫お姉ちゃん、ボクのもう一人のお兄ちゃんって、どんな人?」

 菫と秀吉でメアリーの不在に首を傾げていると、真純が菫の手を引いて秀一について尋ねてきた。

「そっか、真純ちゃん、秀一さんと会うの初めてだったんだっけ?」
「うん!」
「そうだね……。私も真純ちゃんくらいの時に秀一さんと会ったんだけど、その時はひったくりに遭って怪我したところを助けてもらったの。優しくて頼りになる人だよ」

 当時の事を振り返り菫は真純にありのままに伝える。その言葉に真純もパァッと表情を明るくさせた。

「ほんと?」
「うん。こんなお兄ちゃん欲しいなって、弟の秀吉くんが羨ましかったもの」
「自慢の兄さんだから、そう言われると嬉しいな。……でも今の兄さんに、そこまで小さい女の子の相手が出来るかな……」

 兄である秀一の本質が変わったとは言わないが、すでに成人している男性でもある。菫が言うような子供に対しての優しさが、果たして今日も垣間見られるだろうかというと、秀吉には疑問だった。そして秀吉の心配はその通りとなった。


 ・
 ・
 ・


「秀一さん! いくらなんでも真純ちゃんに素っ気なさ過ぎです!」

 パラソルの下で菫はビーチチェアに寝転んでいる秀一をキッと睨みつけた。菫は珍しく秀一に対して憤慨していた。
 兄の気を引こうと、パラソルの上に乗ってみたり、砂地で側転をして見せたりと涙ぐましい努力を真純がしているにもかかわらず、その真純の行動に対して、兄である秀一の対応は菫にはあまりにも冷たく見えたのだ。

「……いや、菫。あんな小さいガキ、どうやって相手をしていいか分からん」

 素知らぬ顔でそうは言うものの、秀一も菫の反応に戸惑っていた。表面上は気付かれぬように装っているが、菫の見せる剣幕に若干たじろいでいる。

「今の真純ちゃんって、私が秀一さんとイギリスで出会った時と同じくらいの年齢じゃないですか! あの時は秀一さん、すごく親切だったのに! ……なんであんな態度なんです? 真純ちゃんに……」

 少し悲しそうな菫に秀一も怯むが、自分にも言い分はあった。

「俺が菫と出会ったのは小学生だ。俺は今、二十歳を過ぎているんだぞ? 年の差を考えてくれ。昔と同じ対応はできない」
「そんなの嘘です! 秀一さん、すごく優しかったのに……。身内だからって、真純ちゃんを疎かにし過ぎです」

 責めるような菫の視線に、秀一も目を逸らす。今の状態の菫を満足させられる返答が思い付かなかった。
 また菫も、秀一の言動を全く知らなかった訳でもないのに、実際その光景を見ていると居ても立ってもいられなくなってしまっていた。

「あんな態度を取られたら、私だったら悲しいです……」

 まるで自分が傷ついたというような表情の菫に、秀一は帽子を深くかぶり直す。いつの間にか秀一と菫の間でどこか張りつめた空気が流れ始めていた。
 しかし、そこで空気を変えたのが海の家へと先ほど消えていった、件の真純であった。

「いー―っ」

 細かい事など忘れかけている菫でも、それはいまだにはっきり覚えている。真純はチップスを使った顔芸を披露してきたのだ。秀一は全くの無反応だったが、菫は困ったような苦笑が漏れてしまった。

「食べ物で遊ぶな……」
「確かに真純ちゃん、それはあまりやっちゃダメかも……何より女の子だしね?」

 菫がハンカチをポケットから取り出し真純に近寄ろうとすると、それより先に動く者がいた。

「コラ! 何やってんの? 真純!」
「ママ……」

 腕を組んで真純を見下ろすメアリーだった。メアリーはしゃがみ込んで真純の顔を確認すると、鼻の下に付いた油や塩を見咎める。

「女の子なのに、もぅ……」
「メアリーさん、良かったらこれを使ってください」
「あぁ、菫。悪いわね」

 菫からハンカチを受け取ると、メアリーは真純を叱りながらその顔をハンカチで拭う。真純が殊勝に謝っていると、つばの広い帽子を被りメガネを掛けた女性に、二人が声を掛けられたのが菫にも聞こえた。

「あら……イギリスじゃそういうジョークが流行ってるの?」
「え?」
「イギリスの方ですよね? ジャガイモを……」

 その女性はフライドポテトの呼び方からメアリー達をイギリスの人間かと指摘したあと、男女の子供を見掛けなかったかと問い掛ける。誰もそのような子供を見掛けていなかったため、女性は望む答えを得られずに立ち去って行った。
 菫は被っていたフードを少し上げ、去っていく女性の背中を見送る。

(あれが、工藤有希子さんかぁ……。お忍び姿でも綺麗……。でもという事は、そろそろ来るかも?)

 ノートに書きとめる必要すらなかった秀一たちの邂逅のシーンが間近に迫っている。先ほどの秀一への感情の高ぶりをしばし忘れて、菫はその時を待った。


 ・
 ・
 ・


「バレバレだよ! お兄さんの正体がピエロだって事はな!!」

 程なくして想像していた通りのイベントが菫の目前で始まった。幼い工藤少年が秀一を指差し、サーカスの人間だと断言している。
 菫は工藤少年の意識にあまり残らぬよう、パラソルの日陰へと移動し、さらにフードを目深にかぶり直してそのやり取りを見つめた。だが、思わず口元を手で隠す。

(ふふ、工藤君の見当違いの推理、知っていても笑っちゃう。小さい時はこういう事もあるんだねぇ。工藤君はミニマムで可愛いし、それに秀一さん、ピエロだって……)

 幼い子供のとんでも推理が微笑ましい。またピエロと目された秀一に菫は面白そうに視線を向ける。だが、背中に目でもあるのか、秀一は一瞬菫の方をジロッとねめつけてきたため、菫はすぐさまそっぽを向く。そして菫は顔を逸らしたままの状態で、記憶を辿った。

(さて……これから事件かなぁ……)

 菫は一度だけ瞑目し、ため息をついた。見知らぬ人間とはいえ、これから人が死ぬのだ。
 だが、聖人君子ではない菫はそれを傍観する。これから幼馴染たちが出会うその仲間は助けたいと思っていても、全くの赤の他人を助けるために奔走する気は菫にはない。何よりそれを成し遂げられるだけの力がある訳でもないのだ。
 また、何がどのように影響するのかが未知数だった。零の友人たちの事件まではあまり余計な事はしたくないと菫は思っていた。それまでの間、何か起こると知っていてもそれを見過ごす自分のその所業を、菫は割り切っている。

 その後、秀一が声を上げて笑う珍しいシーンや、工藤少年に因縁をつけてきたクレーマーを目潰しの寸止めで追い払うシーンを経て、崖の上のガードレールを突き破った自動車が海へと墜落し、辺りは騒然となった。



 * * *



 秀一に手伝いを申し出ていた真純は、駐車場の管理人に言い募っていた。

「おねがい! ズブ濡れの人や水着を着たままの人はここから出さないで!」
「そうは言われてもねぇ……。参ったなぁ」

 濡れた服や水着を着たまま外へ出ようとしている客を引き止めるよう、真純は懸命に頼み込んでいた。しかし、それは容易な事ではない。帰ろうとする客の行動を制限するには理由が足りないからだ。しかもそれを要請するのが子供であればなおさらだった。

 子供相手に対応を苦慮している管理人を遅れてやって来た菫は見つけ、そちらへと駆け寄った。人波に抗いきれなかった事と、真純のすばしっこさに菫は置いて行かれたのだ。

「ま、真純ちゃん……。秀一さんからの、頼まれ事かもしれないけど、こちらのおじさんも、お仕事中だから、無理を言っちゃ、だめだよ?」
「菫お姉ちゃん……でも、だって……」

 走ってきた事で肩を揺らしている菫は息を整えながら、途切れ途切れに真純を説得する。だが、真純はイヤイヤと首を振る。ようやく接点が出来た兄の手伝いを、どうしても真純はしたいのだという事は見ていればすぐに分かった。荒かった呼吸も落ち着いてきた菫は、苦笑して真純の頭を撫でてやる。

「それじゃあ、帰っていくお客さんは引き止められないけど、帰った人の特徴と、車のナンバーを控えておこうか? それなら、もし悪い人が帰ってしまっていたとしても、あとで警察の人も調べられるだろうから」

 菫はポケットからメモ帳とペンを取り出し、真純に手渡した。それを真純は受け取り、恐る恐る尋ねた。秀一の頼み事を遂行できない事を気に病んでいるようだった。

「それだけでいいのかな? せっかく頼まれたのにちゃんと出来なくて、ボクの事、ガッカリされないかな?」
「大丈夫だよ。それに秀一さんのお願いって、警察の人でもないと出来ない事だと思うから……。真純ちゃんだけじゃなくて、私にだって難しいかな」

 他人の行動を制限するなど、一般人の――しかも小さな子供には相当難易度が高いのは確かだ。正直、子供に頼む事にしては無理難題だと菫は思う。

「これなら多分、他の人に迷惑はかけないから、そうしよう?」
「分かった……」
「ありがとう、真純ちゃん。……すみません。あちらで事件があったんです。少しだけここで調べさせてもらえますか?」

 簡単に事情を説明し、菫は駐車場での活動の許可を管理人に求めた。相手は真純の対応にかなり疲弊していたらしい。保護者が現れた事でそれから解放されると、管理人はほっとしたように駐車場での行動の許可を出したのだった。



続きます。さざ波編は夏のうちに書かないとなぁ、という事で8月中にUPです。そして夢主は降谷さんの関係者以外は結構あっさり切り捨てられるタイプ。


[ back to top ]



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -