夢のあと


意識を手放すつもりだったのに
僕の身体は僕の意思を無視して勝手に覚醒した
重たい瞼の隙間から微かに見える見慣れた天井に僕は落胆しうんざりした
ため息を一つ


次に気付いたのは昼過ぎだった
ずきずきと痛む頭に思わず顔を手で被って僕は丸まった
頭が痛い
身体が重い
僕はいったい何をしているんだろう


気付いたら夕方
カーテンのすき間から夕日が差し込む
一体、今日は何日、何曜日?何時なの
枕元のボロい目覚ましをみたら
今日が木曜日なことと夕方6時なのが分かった

枕元にはペットボトルの水が置いてあった
僕は重たい身体を引きずるように
ベッドサイドにもたれさせて水を飲んだ



確か火曜日の晩に風邪薬を沢山飲んだんだ
世の中の全てが嫌になった僕が
そして今日が木曜日だ
2日くらい寝たきりだったんだ

お腹は空いてない
ただただ意識があることが悲しかった


ゼラ会いたいよ
意識がある僕はすぐに彼を求めるから嫌だ
いっそ嫌いになりたいよ
そしたら僕が死ななくてもいいのにな

ねぇゼラ
僕が居なくなったら少しは寂しいって思ってくれる?
君が僕を好きでもなんでもないことなんて
僕はもう分かってるんだ

だけど少しでも寂しいって思ってくれるなら
ゼラの中で僕の占める割合が他の人間より少し多ければ
それが僕の存在価値と存在理由になるんだよ
ベッドにうずくまった僕は嗚咽混じりに泣いた
泣くといっそう頭が割れそうに痛くなって
どうしようもない自分に泣きながら笑ってやった


2009/12/34/Web



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