センチメンタル少年2

ゼラの2次成長は緩やかだ


いや小学生の時と比べれば
間違いなく成長してるんだが
徐々にひらいた俺とゼラの身長差は一向に縮まる気配がない
いつのまにか15センチほどの差が出来てしまった

ゼラも大層それを気にしてる


「いや、そういうつもりはねーけど」

違う違う
俺が伝えたいのは
こんなことじゃない


でもこの捻くれた
小憎らしい”帝王”にどうやって伝えればいいんだ


「なぁ、ゼラ、お前だってこの前
図書委員の女の子に告白されてただろ
あれは、どうしたんだよ?」


ゼラの美しい顔立ちはあい変わらず
寧ろ年々魅力が増してる気がする
ヒゲの生えそうにないモチみたいな白い肌も
真っ黒でさらさらなストレートの髪も
整い過ぎて冷酷そうにすら見える目鼻立ちも

この前新調したらしい
フレームの細い華奢な眼鏡が
びっくりするくらい似合っている
俺なんかと違う 全然違う
ミステリアスっていうの?
そんな魅力があるんだよ



「どうも、こうも
僕は興味が無かったから断った」

静かな声でゼラが呟く


「ふーん」
それを聞いて内心、安心した自分に気付いた


そう
ゼラが告白された と聞いた時に
俺の身体の中心がグッとわしづかみにされたように
苦しくなったんだ




2009/12/34/Web

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