タミヤと常川の海


「うわ、すげー広い綺麗だ早速いくぜ」

夏休みを利用して俺とゼラは鈍行電車を乗り継ぎ
海水浴場まで遊びにきた

今日はカンカン照りの夏日で
俺のテンションも最高に上がるわけ


「ゼラ、早速いこうぜー」
「ちょ、タミヤ、準備運動は?」
「おま、此処でする気?」
「だって学校ではやってただろ」
薄い胸板の真っ白なゼラはさも当たり前と言わんばかりに頷いた

あーやだ、こいつ
話そらそう


「あ、そーいやゼラ、眼鏡取らないの?」

「うーん、そうなんだ、
眼鏡を取ることについては僕も悩んでて…」

「視力悪いもんなー
でも眼鏡なくしても困るし

あ、じゃあ俺に捕まっておけばいいじゃん」


そういうとゼラの頬は一気に赤くなった

「よ、よろしく頼む」


「へいへい、じゃあいくぞ」







「あと、そのタミヤ」

「なに?」





「僕は、その、泳ぐのが得意ってわけじゃないんだ…


足がつかないような
深い所にはいかないでくれよ」

「了解お姫様」

「うわっっ?!」

ゼラの身体を掬い上げるように持ち上げて
抱き抱えて俺はそのまま海に突入した


あーこいつ波打際で
ぱちゃぱちゃしておいたほうがいいタイプだな


でも不安げに俺の首にしがみつくゼラは
やっぱり可愛いから俺は満足だ


2009/12/34/Web

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