バトルは最後まで主導権を握ったメイちゃんの完勝だった

「凄いですねメイ様」
「メイちゃんのコジョンドやばいよ兄さん!また強くなってる」
「そうですね!素早さ攻撃力が凄いので一発くらえば終わりますね」
「わたくしのギギギアルやメタグロスも敵わないんですよね!」
「メイちゃんって可愛い顔に似合わずフルアタックだよね…」




「アクロマさーん」
ぶんぶんと手をふって帰ってきたメイちゃんにアクロマさんが笑顔になる

「お疲れ様です。素晴らしい試合でしたね」
「完勝するのは初めてです。今日はどうしても完勝したくて…」
「そうだったんですね。でもどうして?」
「これ」

メイちゃんがアクロマさんに風船を差し出した

「メイ…これは…」
「この前アクロマさんのメタグロスの風船をコジョンドが割っちゃったから…
アクロマさんに風船渡したくて」

メイまじ天使

3人同時に思っただろう
きっとこの子はそんなこと考えてないんだろうけど

「普通に風船渡してもアクロマさん受け取らないだろうから」
こうしたら貰ってくれるかなって…

赤くなるメイちゃんを僕もノボリも微笑ましく思う

アクロマさんは真っ赤になってるけどねっ




「って兄さん」

「なんです?!」

「3回勝てば風船が貰えるんだよ?!12BP!?」

「なんですって!?…はっっ?!
わたくし達の…BP…少なすぎっ?!」
「なんで兄さんはそういうどうでもいいことだけ知ってるの?」

ギャーギャー騒いでると後ろから肩を捕まれる

振り向くとそこにはヤーコンさんが
「うわっっ」

「おうなんだライモンのマスター共」
「あ、どうもご無沙汰しております」
「こ、こんにちわ…」
びくびくと挨拶をするとヤーコンさんはははんと意地悪そうに笑う

「マスター共も出たければ出ればいいぞ」
ホドモエのボスはそれだけいうと大股に歩いて
メイちゃんの頭をぐしゃっと撫でてかえっていった

「はぁ…ばれちゃった」
「お見通しって感じでしたね」

「ねぇ、ノボリさんクダリさん」
「なんでございますか?」
天使なメイちゃんにノボリ兄さんは微笑を浮かべる

「あの、今度サブウェイにいきますねっ!マルチトレインに、アクロマさんと一緒にいきます」
そう言うと隣で風船を持ったまま固まるアクロマさんの腕をぐっと引っ張った


「本当?!嬉しい」
思わず僕は大きな声で言ってしまった

「お待ちしております。メイ様、アクロマ様」
ノボリ兄さんも嬉しそうで、僕はますます楽しみになってきた




2人と別れた帰り道
僕達は色々なアイデアが次々にうかんできた

「3回勝てば優勝ってよいですよね」
「例えば最初に僕達とまず戦ってみるとか」
「ブラボーでございます。お試しをつくれば取っ付きやすくなりますしね」
「2人が来るまでに色々考えようよ」
「ええ、そしてあの2人を思いっきり迎えうちましょう」

「あ、でもBPは増やせません」
「サブウェイ破産しちゃうよ」
僕達は笑ってホドモエシティを後にした



ライモンシティについたら空は夕焼けで赤くそまってた

「ノボリ兄さん」
「なんです、クダリ」

「今日はありがとう!僕とっても楽しかった」
「わたくしもです」
ノボリ兄さんの手をこっそり握ってみたら
しっかりと兄さんも握りかえしてくれて
僕は幸福感でいっぱいになった


僕達頑張るよ
みんなご乗車してくれますようにっ




……………………………………………………




2012/ / /Web

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -