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▼ お見合いする話(探偵:降谷※どむさぶ注意)

!!!注意!!!
このお話は、ダイナミクス、DOMSUBユニバースものです。
パッと言えば、ちょっと話題になったオメガバースの海外SM版みたいな。
気になる方は検索どうぞ。
ただSMなので当たり前のようにR18が引っかかるので注意してください。

それのふわっと知識で書いてます。
ただす中身はどむさぶしてないです。
ネタ的にはn番煎じ。

作者は英語苦手(中学生に負ける)なので、スペル違いとかあったらこそっと教えてくださると助かります。

大丈夫!気にしない!のであれば読み進めてくださいませ。
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「初めまして、降谷零です」

初めまして、これからよろしくお願いします。

ダイナミクス。
簡単に言えば、SMに関する性差である。第1性を男女とすると、ダイナミクスは第2性である。
ダイナミクスには、dom、sub、swichの三つの性がある。
domはSMでいうSの部分を司り、subを支配したい、守りたい欲求が強い性である。subを威圧するglareや言うことを聞かせるcommandが使える。
subはSMでいうMの部分。domに支配されたい、お世話したい欲求が強い性である。好みの方法で支配されるとsubspaceと呼ばれる特殊な状態になり、多幸感に包まれ頭の中はお花畑状態になる。が、逆に好みの方法でなかったりストレス過多の状態になるとsubdrop状態になり、バッドトリップ、つまり虚無感、疲労感に包まれる。subのsubdrop回避には、domがsubをケアする必要がある。
このdom、subの両方の性質を持つ性がswichである。一般的に、swichにはdom寄り、sub寄りという偏りがある。

なぜ今この第2性について説明したかというと、私のお見合いに深くかかわることだったからだ。

父は社会的に地位の高い人間だった。
自身も父、私から見ると祖父の決めた結婚相手と結婚し、私を設けた。
第1性が男でなかったことに腹を立てはしたものの、父の家系はそもそも女系の家系だったことと、また(父は沽券にかかわるため否定したが)子どもができにくい体質だったため、私は父にとっては残念なことに、一人っ子である。

しかし、女であるが故に跡取りとしては期待できないが、縁結びの道具としては期待していたらしい。
ダイナミクスが発現する頃に行うテストで、私がswichとして判別されたとき、父は私を初めて褒めた。よくやった、と。
それがいずれ政略婚を娘にさせるうえで好都合であるから、ということに気づいたのは高校に入ってからだったが。

正直、父に対して、もっと言うならば自分に対しても興味が薄かった私は、言われるがまま指定されるがまま、学校に通い、卒業した。
反抗するにも、父は弱いながらも一応domで、swichの私は言い負けることが決まっていたし、何より父は私に興味を持っていなかったからか、名目は花嫁修業として私を家に留め置きはしても、私がインターネットを通じて個人業をしていることに関してなにも口出しをしてこなかったからだ。
正直、この一点において口出ししないでくれるのなら、なんだかんだ裕福な家庭で育ててもらったのだから、縁繋ぎの道具になるくらいいいかと思っていた。
私はswichで、domにもsubにも嫁ぐことができるから。

だからこそ、伴侶となったイケメンには目を疑った。
今だって、新居に越してきて一緒に大人が4人は座れる大きなソファに並んで腰掛けているが、未だにこれが夢のような心地なのだ。
絶対油ギッシュな金持ちボンボンのところに嫁がされると思っていた。事実、パーティーで粉かけてきた奴はたくさんいたし。

「アキさん」
「はい、降谷さん」

横にいる降谷さんはお綺麗な顔をしているのに、鉄面皮というか、冷たい雰囲気をまとっている。
せっかくお綺麗な顔をしているのだから、ぽわっと笑ってくれたらいいのに。

「俺は、貴女に先に言っておかねばならないことがある」

あ、これは。

「あら、私も先に聞いておかなくてはと思っていたことがあるんです。降谷さんって、第2性はどれですか?私はswichです」
「、、、swichだ」
「わたしと一緒ですねー。ちなみにどちら寄りで?」
「、、、、sub寄り」
「私はdom寄りですし、ちょうどいいですね。
でしたら、どういう風にされるのが好きですか?私は基本的にsubとしては受け入れるのに特化しているんですが」

そういうこと今言うのか?という目線を無視して、ダイナミクスのよりデリケートな部分に踏み込みに行く。
夫婦なんだしーと言うのを付け加えつつ、降谷さんが言うつもりだったその先を言わせないために。やんわりと空気読めません的な雰囲気も混ぜて、どかどか踏み込みに行く。

「正直、貴方のお仕事上私の機密性が上がるのも理解しています。理解しているからこそ、私のダイナミクスが不調をきたして貴方に迷惑をかけたくないですし。
浮気しろなんて言われても、経験値ないので変なのに引っかかりそうで困るんです」

中学までは公立に行かせてもらえたけれど、高校大学で指定された学校は共学ボンボン学校だったしねー、学内は護衛で側付(監視)がいたし、車で送迎だったしねー。
回避する術は身に付けど、恋愛経験なんて生まれてこの方ありませんが何か。

「いや待てなぜそうなる」
「?だって、政略婚ですし、そういわれるものだと思っていました。
母もそう言われてdrop起こして、さすがに慌てた父にcareされたのがはじめましてだったそうですから」

ちなみに我が母はsubで完全な箱入り娘だった。
純粋にそこそこ期待して嫁いだのに、相手に初対面したその日に、愛するつもりはないだの、こっちはこっちで浮気するから浮気して来いなんて言われたら真っ白純粋培養の箱入り娘はdropする。
そこから父は絆されたのかちゃんとパートナーになって、お互い大切にしだすのだから世の中は不思議なものである。
そんな話をしてみれば、降谷さんは目を丸くしたあと視線をそらして、渋々といった風に話し始めた。

「、、、愛するつもりはないとは、言うつもりであったが」
「あ、やっぱり?別ですでに好きな人がいるんでしたら全然かまわないんですけど、浮気に関しては無理ですので諦めてくださいね。
父から鞍替えするときは離婚届もちゃんと書きますんで、言ってくださればおっけーですよ」
「そんな相手はいないが、待て。なんでそう君は自分のことなのにそんなに軽いんだ」
「あ、いないんですねよかった。略奪婚とか嫌でしたし。あとえーと、自分のことですから軽いんですよ」

道具なんて、百も承知。
それを理解して、それを対価に裕福な暮らし、指定はされたがそこそこいい学校に通わせてもらい大学まで何不自由なく行かせてもらった。
個人業だって、今でこそ毎月安定した収入があるけれど、自宅での安定した暮らしがあったからこそ始めることができたわけだから、これは今までの私の対価なのである。

「さて、なんだか暗くなりそうですし、この話はおしまいです。
で、降谷さんはどういう風にしてほしいですか?私はsubとしての部分はハグとかそういうスキンシップとか、お世話したいのを受け入れてもらえれば十分ですし、domとしてはよしよしするのが好きなんですけれど」
「、、今度聞くからな」

恨みがましく言われても話しません。貴方も話す気ないくせにー。

「どうされたいか、だったか。、、、俺はsubとしては、その、甘えるのが好きだ」

言い淀んで、先ほどより幾分小さな声で彼が自己申告する。
恥ずかしいのかな。こちらとしては滅茶苦茶ウェルカムなんだけれど。

「ふむふむ。ちなみにどんなのがいいですか?」
「え?っああ、、、抱き着いたり、kneelしてるところを撫でてもらったり、とか。、、、引かないのか?」
「え?なんでです?」

なんでですって、、、と彼の困惑した様子にこちらが困惑する。
え、なんで引くなんて答えになるの。そんなのsubとしての特性じゃないか。

「降谷さんのsubとしての部分でしょう?そんなの変えようったってどうしようもないですし、人の好みを笑うほど私も落ちぶれているつもりはありませんよ。
むしろありがたい、全然オッケーです。
正直私が痛いの苦手ですから、望まれても手を上げる系のお仕置きとかうまくできなくて」
「その、、、domとしての部分は噛みつくのが好きなんだが」
「噛みつくってどの程度です?血が出るくらいがぶーっていきます?」
「え?そこまではしない。ああ、ただ痕が残る。残った痕を見て満足するから」
「血が出ないならオッケーです。なんだ、そのくらいなら甘噛みですよ。逆に私のsubとしての部分が満足しそうです」

なんだ、ダイナミクス的な部分としては大分うまくいきそうだ。よかった。
しかし、愛する気はないなんて初手でぶっこむタイプだから、もっとゴリゴリ言うと思ってた。思いのほか遠慮しいなんだなー降谷さん。
そんな程度、遠慮する部分にもならないのに。

「あ、散々聞いておいてなんですが、降谷さんもしかしてお外で発散します?それなら私も色々整えないといけないんですが」
「、、、正直、お互い言い合って思ったんだが、よければ君にお願いしていいか。その、この顔のせいでどうもdomは痛くしたいらしくて困ってるんだ」
「お綺麗な顔ですものね。私としては痛そうな顔より、ぽわっと笑ってくださったらいいなと思います。私でよければ、よろこんで」

あ、頻度はどのくらいですか?と話し合って、話し合いが終わるころにはお互いを名前で呼び合う程度には仲良くなったと思う。
その日のうちに試してみるかと、セックスはしないものの甘えて甘えられながら同衾したのだが、お互いのダイナミクスが大変満足したので初日にしては大変満足な結果だったと思う。
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