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ORCAでカラオケ

某青い鳥でたーれんとボッチオッツダルヴァが話してたネタ。よくわからんが現パロだ。他言無用。



ヴァオーが歌っているのか叫んでいるのかわからない声の余韻を残しつつ一曲終えた。元々そういう曲なのか、それともヴァオーが歌うからそうなるのかは知らないが、やたら騒がしい曲だった。そして次は一変、銀翁が入れた演歌だ。なかなかうまい。

「首輪付き、お前は何か歌わねえのか?」

缶飲料を片手に持ったオールドキングが、彼の少年を挟んでテルミドールの反対側に腰を下ろす。デンモクをずっといじっていた彼は顔を上げて、少し困ったように笑った。

「何歌おうか迷ってたらタイミングを逃した感じです」

「遠慮するな、適当に入れとけ」

「いや、ちょっと恥ずかしいかな」

「なら一緒に歌うか?」

会話がそこまで進展したのを耳にはさみ、テルミドールは内心叫んだ。ちょっと待て。なぜオールドキング、お前が一緒に歌うんだ!?そこは仮にも、いや仮ではないが交際相手の私が一緒に歌うべきではないのか!?

「ん、じゃあコータロイドとかどうです?」

「好きにしろ」

「おい、待て。」

思わず口を挟めば、二対の瞳がこちらを見る。やがてこちらの思いに気づいたのか、オールドキングがにやにやと笑い出した。彼の少年はなぜ制止を掛けられたのかわからないらしく、きょとんとした表情でこちらを見ている。

「…あ、マクスが先に歌う?」

違うそうじゃない。否定しようにも、笑顔でデンモクを差し出す恋人に拒否を示せるはずもなく、曇った表情でそれを受け取る。

「マクスは何歌うの?歌上手そうだけど」

「V系だろ」

「あー似合う」

似合うってなんだ、褒めてるのか。

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