喧嘩




デントとけんかしました。
このことを知ったポッドはとてもビックリしていました。(まぁ少し珍しかったのかも。)

原因はデントが帰って来ないことにありました。
別に帰って来ないだけで怒ってるわけではありません。彼女でも奥さんでもないんですから。
きちんと連絡はあるし、顔もテレビ電話で見ることは出来ます。ただ、帰ってくる帰ってくるといいながら帰ってきてくれないのが不服だったのです。
優しい人だから気を使って帰るといっていたのかもしれません。だとしても、あまりにも嘘をつきすぎるので少し怒ってしまいました。
「いつになったら帰ってくるのか」と。
むきになったのかデントも「自分だって帰りたいと思っているし、帰る努力はしている」とガラにでもなく大きな声を出していたのでビックリ。
ビックリしたのと同時に更に平常心をなくし、言い合う形になってしまったのです。

言い過ぎたとも思うし、悪かったとも思っています。でも自分から謝る気にもならなくて。時間だけがどんどん過ぎていってしまったわけです。

「んなもん、相手から謝るの待ってればいいんじゃねぇの?」
喧嘩の原因をしつこく聞いてくるから話したというのに
「コーンは真剣に悩んでるんですけど…」
「でも折れるきないんだろ?喧嘩して2、3日たってるってことは。」
「そうですけど…」
「ま、デントも頑固だから、時間はかかるかもしんないけどな。」
といたずらっ子っぽく笑う。いつもと違うポッドの立場が少し恨めしい。

ガラガラ
お店のドアがなる音がする

「あれっ?誰かきた?」
「でも鍵かけましたけど…」
鍵をかけたのに入ってくるなんて泥棒か鍵を持ってる自分たち家族以外あり得ない。
まさか…泥棒?


「たっただいま…」
二人で不安になっていると弱々しい声と共に、若草色の髪が見えた。
「えっと…デント?」
いるはずのない人物の来訪に目をまあるくしていると
「ごめんね、連絡もせずに帰ってきちゃって。コーンに直接謝りたくて。」
申し訳なさそうに頭を下げるデント
「当たり前じゃないですか。あなたの家なんだから別に連絡もなにもないでしょ?それにこの間のことはコーンも悪かったと思っています。すいません、」
「そうだよね、ありがと。あっ紅茶買ってきたんだ。コーンの好きなやつなんだけど…」
「…これなかなか手に入らないやつじゃないですか。ありがとうございます。今いれますね。」

そんな二人の光景を見ながら満足そうに
「俺の、ミルク多め!」
とポッドが笑いながら言った。










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