枯れてしまえ




今日は自分の誕生日

学校でも部活でも家でも
いやと言うほどお祝いされた

それはもちろんめちゃくちゃ嬉しいし
ありがたいなって思う。
(プレゼントで食べ物とか貰ったら特に)


ただ、やっぱり、
どこか物足りない感

プレゼントだってもらったしケーキだって食ったし
不満がある訳じゃない

でも、心のどっかに引っ掛かる感じがある。

「やっぱり、あいつに祝ってもらいたかったのかね、俺は。」


誰よりもサッカーがうまくて、
誰よりもかっこよくて
誰よりも尊敬していた、あいつに

「叶わないのに、な。女々しいやつ…」

そう言って自室にあるベッドにダイブし、
枕に顔を埋める。

やだやだやだ。
もう2年だぞ。いい加減に忘れなきゃだろ。
今でも好きだなんて、今でも憧れてるだなんて
そんなのおかしい。

おかしいってわかってるのに。


目頭が熱くなる。ああ、また泣くのか
そんなことを思いながら、ギュッと枕の端を握りしめた。


叶わない恋、遅すぎた好き
喪失感なんて今更すぎて
言葉にすらできない


もういっそ涙を全てだしきって
枯れ果ててしまえばいいのに。

この涙もこの恋も








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