まねっこ
「可愛い。」
髪を撫でながら、微笑む傑は何て言っていいかわかんねぇくらいかっこいい。
でもな、可愛いなんて言われて嬉しいわけない。
「嬉しくねぇよ。」
「でも、ホントに」
「じゃあ傑も可愛い。」
負けじと言い返してみる。っつってもまんま返しただけだけど。
「俺は、可愛く、ない、」
「可愛い。ちょーかわ、い」
「あんまり言うと口塞ぐぞ。」
そう言って長い長い人差し指を俺の口に当てる。
「お前こそあんまし言ってばっかだと口塞ぐぞ。」
「お好きにどうぞ」
「んじゃ、俺もお好きに。」
俺がそう言えば、ふっと軽く笑って、でこ、瞼、鼻、口と順番にキスしてく。
どうやら塞ぐ対象はひとつに絞られてないようだ。
一回口にキスしたあと、今度はきちっと口だけに狙いを定め、さっきより長いキス。苦しくなることがないと言ったら嘘になるけど今この状態が心地よくて、幸せで。ついつい、ギリギリまで今のままをお互いキープ。
やっと口が離れ、酸素補給。間を空けずして
「荒木からはないのか?」と傑からの一声。こんだけしてまだしたりないか。この変態とでも言ってやろうかと思ったけど、自分もしたりないことを思いだし、やめた。
「荒木さまからのなかなかないキスなんだからちゃんと噛み締めろよ。」
「んと、ん…う…」
滅多にないからかなんなのか、傑の顔が本気でびっくりしてたのは言うまでもない。
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