頭を使わない僕ら



頭に酸素が回らないのかなんなのか、
頭の中身が回らないのかなんなのか、
正確にいうなら思考が脳が働かないみたいです。

理由は多分目の前にいる彼が原因なんだと思う。(さっきからコーンの息をするための通路を塞いでるんです!)

「っ…ふぅっ…」

不意に漏れる酸素を要求する声はこの馬鹿には聞こえておらず、口を離さない。


「ちょっ…ぽ…」
「う…」


自分も余裕ないくせにどんだけ口はなしたくないんですか!と蹴りでも一発食らわせて怒鳴ってやりたい。そのくらい、ポッドの顔は余裕がなく、なんだか、いつも以上に必死でした。
ですが所詮自分もかれも人間。どんなに嫌だろうと口は離さなくてはなりません。

離れた口から糸1本。なんで、こんなにも余裕がないのかは聞きませんよ、聞きません。
貴方は頭でなにか考えるよりずっと行動してた方がいい。でないと貴方らしくないし、よさが半減どころの話では無くなりますよ。

それに、頭で考えるのは苦手でしょ?だって解決しないし。

だからこの行動に深い意味があったにせよなかったにせよ関係ない。ただ愛を受け止めるだけ。

だから、コーンの愛も受け止めてもらわなきゃ困りますよ。


離れた口はそのままに、体をギュッと引き寄せ抱きつく。
そう、コーンも頭を使うのは苦手なのです。










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